こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。今日も少々釘を刺すように発言してしまいましたが、勉強を時間数だけで規定したり量を語ったりする言説は非常に多いです。またはページ数や冊数で量の多寡を語る言説も多いですが、本当にそれでいいのか?と言うお話です。
この勉強量を規定することによって学習習慣をつけていこうという、学年的には大雑把に中学生前半までであると、1日○時間はやろう、と規定することはポジティブに働くと考えます。これは日々の習慣を変えることに大きな意味があるので、最初の第一歩としては非常に重要です。後述するようなタスクの達成度で変動的な要素を入れない方がむしろ効果的でしょう。このようなケースの場合だと、毎日ワークを各科目1ページというようにバランスをある程度取るべく、ページ数で規定するのもひとつの考え方であり、いずれも達成度にこだわるというより習慣化の要素の方が強く、また、段階的には習慣化ができれば定期テストなどでの一定の成果は見込まれるであろう、と考えられます。
その段階を超えて、高校生になってくるとどうでしょう。そして、受験生になってきてどうか。教科書を進めていく授業の中で傍用のワークを進め、知識のインプットと手法として定着させていく段階は量が効いてくるところは大いにあります。これはもちろんしっかりと思考を伴わせて学習をして欲しいのですが、思考もさることながら手を動かす経験値がそれなりにないと定着に至らない、という部分が強く現れるからです。そう言った意味においては量的に考えることは必要でしょう。
さて、この場合量で規定するとして、何の量をもって規定していくかという問題が生じます。学習の習慣化の段階では時間数で規定するのは有効な手段と述べましたが、高校生においてもそれは真であるのか。これについて僕はうまくいかない、と考えています。これはラボの生徒にもよく言うことですが、4stepなどのワークをやっていくと同じページ数でもIA、IIB、IIIとなるごとに1ページにかかる時間数が1.5〜2倍くらいになって、同じくらい勉強時間を費やしているのにタスクが溜まっていくことがよくあるのです。つまり、同じ時間数で勉強を規定すると、その時間で進む分量が少なくなってしまうことで必然的に課題が溜まっていく現象に陥るのです。
ではどうしていくのがいいのか。この段階では単純に時間数で語るよりはページ数の進捗で規定する方がベターであると考えます。本来は常に達成度で言いたいところですが、完了したかどうかだけでなく定着度などを含めての達成度となるとタスク完了はともかく、定着についてはセルフチェックしにくいところもあり、テストごとに測っていく方がやりやすいと思いますので、日々の取り組みでいえばあえてページ数の進捗を推すことになります。つまり、ページ数を期限までに(周回を含めて)規定して取り組み、中期的にテストで定着度を確認して、復習と次のテストまでの学習を進めて、というサイクルで進めていくことになります。
このようなサイクルを作っていこうとすると、どうしても時間数で勉強の設計が難しいところが出てきます。どうしても各ページで均一の時間を想定することになりがち(そこまで予見できなくて普通ですよ)なので、想定より時間がかかることも大いにあるでしょう。そこで自分の設計の中に遊び時間(アイドルタイム)といわれる空きを用意しておくことです。その空きの部分で想定とのズレを解消していくことが必要です。そうでないと、ズレがズレを生み、そのズレの積み重ねがストレス要因となって学習そのものを止めてしまうきっかけになりがちだからです。そこで、週に1日でも空きを意図的に入れることでズレの解消や余れば余暇に使ってよい、ぐらいにするのがいいと思います。
受験生にもなってくると、学校のタスクとテストに向けた達成だけでなく、自身の目標とそのための受験科目、その目標における科目間傾斜、自分の現状なども勘案した戦略、そういったことをひっくるめて日常を組み立てる必要に迫られます。この場合も単純に時間数で「各科目1時間ずつ」などとすると、目指す自分には近づいていくことができないでしょう。毎日少しずつやるもの、曜日のサイクルでいいもの、など状況だけでなく科目の特性まで考えて組み立てていくことで、真に目標達成のための取り組みになり得ると思います。そしてその取り組みを中期的に模試で点検・評価することで補正し、その繰り返しでもって目標達成に近づいてもらえればと思います。
という学習の組み立てにおける時間や量の考え方について述べてきましたが、読み返してみてもこれ難しいですよね(苦笑)。というところをカバーしていくためにも、学習をうまくコーディネートしていくアシストはあって良いと思いますので、必要と思ってくださる方はこちらまでお問い合わせくださいませ。
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