こんにちは、羽衣・高石・浜寺の大学受験kawaiラボです。今日は2022年に高校生になった人向けのお話です。入試について「わからないこと」なんて書くと不安に思われるかもしれませんが、2022年5月4日の時点で「本当にわからないこと」、すなわち現時点で公開されている情報からは(推測はあるけども)断言できない要素がある、ということです。

数学の扱い方

まずは組み変わった数学からです。数学IIIがIIIとCに分かれただけでなく、ベクトルが数学BからCに移行し、また、旧数学活用がA、B、Cに振り分けられたこともあり、入試での様相が予想がつかなくなっています。国公立大2次試験や私立大の試験でこの扱いをどうするのか?これまでも数学IIIとCが両方あったり1つになったりしたのですが、そのときでも文系はIAIIB、理系がIAIIBIII(+C)という理解でよかったのです。しかし、今回はそう単純に行かない理由があります。

共通テストが数学IIBから数学IIBCに変更された。

これに尽きます。数学IIBCの共通テストでは数列、統計的な推測、ベクトル、平面上の曲線と複素数平面の4ジャンルからの出題で3問選択解答になると現時点ではなっています。この時点で数学Bだけでは足りず、 数学Cを1ジャンルはやる必要があります。ではどちらをやるのか?そこに影響するのが2次試験での試験範囲になります。BとCから3ジャンルですが、従来から文理共に試験範囲にある数列(B)とベクトル(C)をやるだろうと考えて、あと1つをBの統計的な推測にするのか、それともCの平面上の曲線と複素数平面にするのか。この選択は文理系問わず、2次試験での数学の範囲に依存します。ただ,この範囲についてが現時点では明らかにされていないため、方向性を立てることができません。中高一貫私立では旧の数学IIBと重なる部分を優先的に進め、各大学の出方を待っている状況です。現時点では旧数学IIBと重なる部分の範囲までの勉強を進めることをお勧めします。

社会の扱い方/組み合わせ

社会科は1番大きく変動しました。歴史総合、地理総合、公共、日本史探究、世界史探究、倫理、政治経済に変わり、共通テストは

① 歴史総合+日本史探究
② 歴史総合+世界史探究
③ 地理総合+地理探究
④ 公共+倫理
⑤ 公共+政治経済
⑥ 歴史総合+地理総合
⑦ 歴史総合+公共
⑧ 地理総合+公共

と2つセットで1つの試験という数え方になります。文系では2つ、理系では1つになるのですが、①〜⑧のうちどれが選択可能か、というのが気になるところです。おそらく文系だと①〜⑤から1つ、もう1つは学校により⑥〜⑧で1つ選択したもので被りがないもの、となるでしょうし、理系も多くは①〜⑤から1つになり、学校によっては①〜⑧のどれでもよい、となるのだと思います。理系はともかく、文系ではこれまで特に東大志望者に見られる

日本史+世界史の組み合わせがかなり難しい

という問題にぶつかります。社会2つの記述という点で選択されていた組み合わせですが、2次試験で社会2つのときに日本史・世界史・地理から2つだと相当悩ましい状況になると考えられます。また、東大以外でも文系の社会の2つ目/理系の社会の許容範囲がどうなるか、に注目しないといけません。標準単位数で考えると、④〜⑧についてはいずれも標準単位数が1つ少ないのでNGとしてくる可能性があります。そのあたりの取り扱いが全くわからないままなので、現時点では歴史総合/地理総合/公共の科目をしっかり取り組んでおくこと、その中で自分の好みを考えてもらえればと思います。

新科目「情報」の扱い方

そして新科目「情報」の扱いです。教科書でもプログラミング言語がVBAやPythonや…と教科書によって違いもあり、また、新科目なので参考になる部分がサンプル問題しかまだない、つまりそもそもどんなテストなの…?からわからないというのが素直なところです。おそらく難関大だと900点満点→1000点満点にしてくるのだと思いますが、例えば現在でも文理系とも出願できる大学で理科・社会から計3つのようにしている大学が理科・社会・情報から計3つだとか、そういった選択ができるのかどうか、というところになります。各大学からの発表を待って、目標別にその方策を立てていく必要があるな、と考えています。今の段階では共通テストでほぼ確実に必要になると考えて、情報を副教科扱いしないでちゃんとやる、以外には方策はないでしょう。

Conclusion

ここまで、2022年度高1から始まった新課程が入試科目としてどう変容してくるだろうか?ということについて、現状ではまだまだ公開情報が足りないために断定的なことは言えませんが、どう変わっていくかについて概説してきました。ゆくゆく、指針とするに足る情報が出て来ればまた詳細にお知らせしたいと思います。ただ、どうやっても現状では決めきれないためにどうしても後々負担が残っていく可能性があります。現時点でできることを全力でやっていく、これに尽きるかと思います。

2022年度、春から頑張っていきたい方、塾をお探しの方はこちらから募集要項をご覧頂き、こちらからお問合せくださいませ。