Archives: 2023年6月20日

1学期期末テストはもう近い,テスト対策はどうですか?

こんにちは,高石市の集団個別指導塾,大学受験kawaiラボの河井です。台風の大雨があったり暑かったり,そうでもなかったりまた暑かったり,と天候不順を感じる今日この頃,皆さまいかがお過ごしでしょうか?最近,スタッフ扱いの「謎のゴーストライターくん」がお届けするコラムランディングページに暗躍していますが,いかがなものでしょう?基本的に河井はこれには手を入れておらず,このブログとあっちのブログページInstagramと連動した記事(なお,Instagramは字数制限があるので,ちょっと削ってたりします。あくまでこっちが本体です!笑)を書いております。まぁこの辺は最近流行りのGoogle検索への対策とかいうやつです。こんな自分でも,ちょっとぐらいはGoogleに養分を与えるようなお仕事にも手をつけるのです(笑)

前置きが長くなりましたが,今日はちょっとTwitter界隈を賑わせているテスト対策のお話をします。まぁそんなにやいのやいの言うほどの話題でもないのですが…。

一般的にテスト対策とは

とりあえず,一般的なテスト対策のアレコレについて書いていきましょう。テスト前1週間前から部活動が休みになるので,一気に提出物を仕上げて,詰め込むだけ詰め込んで…。これが一般的なテスト対策になりがちです。開校する前,個別指導塾に勤めていましたが部活動の大変さなどから日常の時間が足りない中高生はたくさんいて,それでもなんとかしなきゃ…というところの折り合いとしてこのようになってしまう。それをよくないと言えばいくらでも言えますが,「なんとか確保している学習機会」という意味では肯定的に捉えておきたいですね。

望ましいテスト対策とはどういうものか

もちろん,上述のようなギリギリを攻める,みたいなのはあくまでも「次善の策」であります。常に学校の授業の進行を見計らいながら,週単位程度で大体合わせられていて,テスト前1週間で全体の仕上げをしましょう,というのが理想的なのは間違いないです。特別なテスト対策が不要,と言い切るには一種の区切りや節目,チェックポイントとしての定期テストの位置付けがちょっと軽いかな…と思わなくもないです。とはいえ,そのような取り組みは日常の延長線でしかないよ!という意図でなら,特別なテスト対策は不要とも言えるでしょうし,塾として勉強の場と時間の確保・提供にとどまるというのも分かることではあります。

一方で定期テストの過去問で合わせるのかいいのかどうか,というとこれは個人的にはあまりよくないのでは,と考えているわけです。理屈は3つで①定期テストの過去問は公開・販売されていない(つまり学校から配布されたら問題ない),②作成者を転勤などあっても追跡になる,③教科書改訂に対して無力かも,の3つです。これについては公式に配布なりしてオープンにやれれば別に文句を言うほどのことではないですが。一方,中高とも真1年はテストの雰囲気を知るためのサンプル問題があれば,入学後のギャップの減少につながるのではないかと思います。

大学受験kawaiラボの定期テスト対策は

といっても特別な枠組みを作るわけでもなく,部活動が休みだとか,テスト期間中は昼間から来れるようにしてあると言うだけで,日々に追われていた人はちょっと力づくでペースアップして乗り切ろうとする努力をしますし,順調に進められてきた人は確認と練習量の充実が中心となります。テスト前・テスト中は忙しい,というのが塾の定説みたいなところがありますが,個人的には人が多いけどちょっと暇かな…(誰も構ってくれないな)という感じになっています。

とりあえずできるだけいい準備をしてベストを尽くそう

結局,各自の状況や進捗に応じてちょっとでもいい準備をする,それに尽きるのです。大学受験kawaiラボは大学受験kawaiラボなりに,その最善を尽くせる環境の提供に努めていきます。


定期試験も模試も後の行動のほうが大事

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。遅い学校も1学期の中間テスト(2期制のところはごめんなさい!)が終わった頃ではないかと思います。特に高1は中学校の定期考査とまたくちがった物量や科目数,提出物の量に圧倒されたのではないかと思います。高3だと第1回の模試が終わって,判定に焦っているかもしれません。ですが,その結果の一喜一憂はその場限りで置いておいて,やらなければいけないことがあります。

ワーク/取り組みの進捗について

学年問わずに言えることとしては「週単位での進捗にこだわる」ことではないかと思います。高1ですと学校の進捗に対して,週末にはその該当範囲までワークを進めておくということが肝要ではないでしょうか。全科目これができるのが理想ですが,数学や古典(文法)についてはこの取り組み方が有効であると思います。一方,英語については文法であれば付随の文法書を通読して問題を解いておく,テキストについては読んで単語調べして和訳という事前準備が重要になるでしょう。古典の本文についてもこのような形がよいでしょう。両者の違いは「習ったことを活用できるようにする」のと「不明点を知るために授業に参加する」ことの違いにあると考えています。(個人的には数学は予習もいいけど,それ以上に復習の方が重要と考えています。)

上記では英数古典しか言及していませんが,まずはこれらをきちんとするところから始めましょう。欲を言えばどこまでも,ですが,まずはここから。定期試験1週間前までこの体制が取れていればこれらの科目の残り分量はわずかですので,他科目に重点的に時間を割くことが可能になります。

高2になると文系・理系に分かれてきます。高1の秋には文理選択をしていきます。自分の進路の方向性を考えていくことになりますし,文系・理系各々で負担の偏りが生じてきます。文系は英国に磨きをかけるのが最優先,続いて進路次第ですが数学・社会になるでしょう。2次に社会の記述があるとか,私大で社会を選択する人は社会の進行を気にし始めておくべきです。一方,社会ではなく数学を軸にする人は英国と同等に数学に取り組まないといけません。

一方,理系の人はどうか?圧倒的に理科のウエイトが大きくなってきます。数学理科2科目(私立専願の人の多くは1科目ですが)と英語を優先的にやる必要が出てきます。理科も高1の頃のだいたい2倍のコマ数,ということはテストごとに2.5倍や3倍の進行度もありえますし,また,手間暇のかかり方が変わってきます。その辺の変化に合わせた対応が必要となります。

高3では教科書が徐々に終わり,授業も演習授業が多くなってきます。この場合は予習と復習のウエイトが変わってきて,個人差や科目間でのバランスはあるものの,ざっと1:1近くになるかと思います。また,受験勉強として取り組むものについても,1週間単位で進捗を図るようにしましょう。計画を立てる時は週末に予備日を設けておき,計画からのズレを調整したり,余裕があれば更なる強化に使ってもらえれば良いかと思います。

自分の特性と向き合う

自分の勉強を計画通り,滞りなく進めたとしても,まだうまくいかないことがあります。定期試験でもそうですし,模試ならば尚更起きうることであります。同じ湯に勉強してもスムーズに進む科目,いかない科目があるでしょう。また,ワークをきっちりやっても類題になるとあれ?となる人もいるでしょう。そういった自分の特性に対してどのように手を打つのか?という補正を入れてあげないといけません。うまくいかないところに時間をかけられるように設計し直す,類題への運用練習のためにもう1冊同レベル帯に取り組む,などがあげられます。

試験時間内の最適化

これは自分の特性のうちに入ることかもしれませんが,案外ちゃんとやっていないために事故を起こしている人が多いので,分けて記載しておきたいことです。試験時間内にどれくらい解くか,どのペースで解くか,どの順番で解くか,について考えてもらいたいのです。例えば平均40点のテストに対して50点は取っておきたい,というときに100点を狙う受け方をして逆に失敗する,みたいなことを避けられるようにしていこう,ということであります。よくあるケースとしては,大量の(先生でも間に合わないかもしれない)分量の出題にあわてて,全問埋めようとして計算が粗くなり,大きく点を落とすケースが見受けられます。ゆっくり7割も取り組めばゆうに平均点を超えられたのに,です。これは中学時代に平均70以上のテストで満点近くを狙う,みたいな癖がそのまま残っているためかと思います。

このことは実は共通テストにも関わっていて,共通テストになって(特に文章量で)量的な問題が生じており,そのために急ぐことで逆にコケるという現象が見られます。そういったときに自分にとってのトラブルメーカーと早々にぶつかる必要はないわけですし,目標点を取れるようにやればいいのですが,どうしても100点狙いと同じことをしようとしてしまっている節が見受けられます。その辺りをルール化して戦術的にやって上手にいなす,というのも試験の技術ではないかと考えています。(前からやって間に合わないのは実力不足!と一刀両断しているコメントも見受けられますが,全員が9割狙いしなきゃいけないわけでもなし…。)模試やテスト形式の対策教材はその調整の格好の材料ですから,上手に活用して備えてもらいたいものです。

 

以上,テストの後にこそ考えることをいくつかまとめて記載してみました。参考にしてもらって,次の取り組みに活かしてもらえれば幸いです。

 

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自分を楽にする計算の選択:「面倒臭い」は工夫のチャンス

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。塾という仕事をしていると,いろいろな計算に出くわし,またみんながどういうふうにやっているのかをを見る機会が多いです。「それいいね!」と唸る計算方法もあれば,「それキツくね…?」と感じる計算まで。今日はちょっと計算について少々お話ししようかと思います。今日問題にしてみるのは連立方程式。

中2の連立方程式のお話

こんな連立方程式を解いてみましょう。なんてこともない普通の連立方程式です。(ちょっと数字が大きいですが割り切れる数字にしたかったので…。)

\begin{cases}
7x+5y=17\ \ \ \ \ \cdots ①\\
5x+7y=19\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

多くの人が

\begin{align}
①\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 49x+35y&=119\\
②\times 5\ \ \ -)\ \ 25x+35y&=95\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24x&=24\\
x&=1\ \ \ \to ①\\
7\times 1+5y&=17\\
5y&=10\\
y&=2\\
\end{align}

のように解くのではないでしょうか?今回,数値もそれほど面倒でない(ようにつくったつもり)ですからまぁいいような気がします。でもちょっと数字を変えたらどうでしょう?

\begin{cases}
7x+5y=2\ \ \ \ \ \cdots ①\\
5x+7y=3\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

さっきと全く同じように解いてみましょう。

\begin{align}
①\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 49x+35y&=14\\
②\times 5\ \ \ -)\ \ 25x+35y&=15\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24x&=-1\\
x&=-\frac{1}{24}\ \ \ \to ①\\
7\times \left( -\frac{1}{24} \right)+5y&=2\\
5y&=\frac{55}{24}\\
y&=\frac{11}{24}\\
\end{align}

結構面倒くさくなってきました。もうちょっと楽をしたい,というのは人間の本能ですよね。これを改善するには前半でxを求めるのに使った消去法をもう1度やればいいのです。

\begin{align}
②\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 35x+49y&=21\\
①\times 5\ \ \ -)\ \ 35x+25y&=10\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24y&=11\\
y&=\frac{11}{24}
\end{align}

随分と楽になりましたね。でもこの解き方にいく中学生は見かけません。高校生でもそうです。不思議な気がしませんか?

これ,昔気になって調べたのですが,中学生向けのワークはことごとく最初の方法,つまり消去法の後は代入法で解いているんですよね。だから,(著者の意図はないけど)刷り込みによって消去法の後は代入しなければならないになっていたりするわけです。誰もそんなことを言ったことはないのにも関わらず,です。でも,これに僕が気づいたのは30歳ぐらいになってからですから,しょうがないと言えばしょうがない気がもします。

だから高校生のこういう問題に苦しんでしまう

a, bはいずれも0でない定数でかつa2b2≠0として次の連立方程式を考えてください。構造的には先ほどの問題と同じですが,高校生らしく文字定数が2つもいます(だからさっきの問題もxyの係数を入れ子にしたのです)。

\begin{cases}
ax+by=2\ \ \ \ \ \cdots ①\\
bx+ay=3\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

これを先ほどと同じように解いてみましょう。

\begin{align}
①\times a\ \ \ \ \ \ \ \ a^2x+aby&=2a\\
②\times b\ \ \ -)\ \ b^2x+aby&=3b\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
(a^2-b^2)x&=2a-3b\\
x&=\frac{2a-3b}{a^2-b^2}\ \ \ \to ①\\
a\times \left( \frac{2a-3b}{a^2-b^2} \right)+by&=2\\
by&=\frac{2a^2-2b^2}{a^2-b^2}-\frac{2a^2-3ab}{a^2-b^2}=\frac{3ab-2b^2}{a^2-b^2}\\
y&=\frac{3a-2b}{a^2-b^2}\\
\end{align}

かなり大変になりましたね…。この後半をさっきと同じ仕掛けで解いてあげると

\begin{align}
①\times b\ \ \ \ \ \ \ \ abx+b^2y&=2b\\
②\times a\ \ \ -)\ \ abx+a^2y&=3a\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
(b^2-a^2)y&=2b-3a\\
y&=\frac{3a-2b}{a^2-b^2}
\end{align}

とずいぶん楽になりました。消去法2回という計算の選択肢を加えるだけでこれだけ楽になります。もうちょっと数学らしいことを言うと,消去法の操作①×a-②×bで作った式と①または②の組は元の①と②の組と数学的に同じ意味(同値という)です。連立方程式は同じ意味になる式の組へと変形していき,最終的に数学的に同じ意味であるxの値とyの値の組に持ち込むことが連立方程式を解く,という作業になるわけです。

最後に数IIの軌跡の問題でも

せっかくなので数IIの2直線の交点の軌跡の問題も考えてみましょう。

mが全ての実数で変化するとき,以下の2直線の交点Pの軌跡を求めよ。
\begin{cases}
mx-y=2m\ \ \ \ \ \cdots ①\\
x+my=-2\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

これを前問のようにまず連立方程式を解こう!というスタンスで計算すると,$$\left( \frac{2(m^2-1)}{m^2+1}, \ \frac{-4m}{m^2+1} \right)$$という交点Pの座標が求められます。そこで,$$x= \frac{2(m^2-1)}{m^2+1}, \ y=\frac{-4m}{m^2+1} $$として(x, yでおかないべき論は今日は棚上げしてください。)xyの関係式をつくろう!→mの消去となるのがとても素直なアプローチでしょう。

そこで先ほどの消去法の操作で作った式,そして解はもとの式と同じ意味をもつことを思い出してもらうと,最初の2式からx=, y=の形に直すことなく,最初からmを消去してもいいじゃないか!ということに気づくことができます。そうすると②式からy≠0の場合に$$m=\frac{-x-2}{y}$$と変形して,①式への代入により

\begin{align}
\frac{-x-2}{y}x-y=2\frac{-x-2}{y}\\
-x^2-2x-y^2=-2x-4\\
x^2+y^2=4
\end{align}

と求めることができます。ただし,この段階ではy≠0です。y=0のときは②が成立するのでx=-2,つまり(-2, 0)の点は軌跡に含めることができ,その結果除外点は(2, 0)となることがわかります。

この計算はx=, y=の形からももちろんできる(同値なんだから当然と言えば当然)のですが,取っ付きにくさが緩和されるのではないかと思います。

最後に工夫するきっかけのお話

計算の工夫をしよう,とか省力化しよう,というきっかけはなんでしょうか?勉強ごとでこの言葉を使うと嫌う人が多いのですが,実は「面倒臭い」とか「ダルい」という思いです。そういう気持ちに蓋をしてしまっている人の方が大変な計算に突き進んで苦労しているのではないか…?という気もしています。そういった心の声に対して跳ね除けるだけでなく,工夫するチャンスと見て目の前の問題の処理の改善に向かうきっかけになればと思います。


誰のための「現役合格率」なのか?

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。2日間リフレッシュ休暇して,BBQ→海鮮祭り→WBCという優雅な休日を過ごさせて頂きました。ついでに高いところがダメ!な私がハイダイブで水飛沫を上げて滑ってくるという動画もありますが,非公開にしておきましょう(見たい人は直接見にきてください笑)…。最近の着火剤?にはこんなお茶目なのもあるんですね。真ん中に青や緑の炎が見えると思います。というわけで,すっかりこういう旅が気に入ってしまったので,夏のみんなバテた学校始まりぐらいに次の旅に行こうかと思ったりしております。


前置きが長くなりました(楽しかったので)。さて今日のお題,「誰のための現役合格率なのか」についてです。これは大学入試事情の話ですが,同じようなことが「公立高校全員合格」の話にもつながるところがあるので,高校受験の塾探しの方にもつながるのではないかと思います。

昨今の現役/浪人についての捉えられ方と見解

現役と浪人,どっちがいいか決まってるでしょ!と言われればそれまでなのかもしれません。浪人=望ましくないもの・苦しいもの,現役=望ましいこと,という捉え方が主流になっています。また,そんなしんどいことはしなくていい,そんなにやらなくてもいい,という風潮が強まっているように感じられます。

また,昨今では「人生は学歴ではない」「就職は学歴よりもコミュ力」という意見も強くなりました。この話はそこまで単純化できる話ではないですが,確かにいわゆる難関大でなくても生きられる,という主張はわからないわけではありません。

これに対して,私どもは「同じことをやりたいならより上の大学へ」と推すことが多いです。というのは,私の研究歴にも関連するのですが,良い環境(設備がいい/予算がある)で多くの経験が期待できるから,というのがあります。もちろん,受験戦略でとりあえず上を見ていくことで個々の取り組みを向上させてより高い着地点を得られる効果,いわゆる下げ止まりとも言いますが,こういう部分もあったりもします。

本題:現役合格率をめぐるあれこれ

さて,こういった時代背景をもとに,現役合格率をアピールする学校や塾が現れているわけです。でも現役合格率が高い,とはどういうことなのか?ということをもう一度考えてもらいたいというのが本稿の趣旨であります。つまり,高い現役合格率のために自分の希望を曲げられていることがないのか?ということです。

一部に聞いている話では「秋の模試でB判定以上でないと受けさせてもらえない」とか「リサーチで1点でもボーダーからマイナスがあったら変えさせられる」とかという話があります。前者は塾であったという話で,後者は学校の進路面談でもある話。もっと酷い話だと,「リサーチでB判定出ない時点で出さずに浪人させる」みたいな話もあります。こういった進路決定にまつわる話については非常にモヤモヤしたものがあります。モヤモヤについては後述に譲って,現役合格率を高くするために受けさせない/受験校を変えさせるというなら,それは本当にいいことなのか?

正直な話,その手法を使えば現役合格率を高くすることはそんなに難しくはない。僻地に行くことになろうが,学部・学科,ひいては職業の希望を変えさせることになろうが,そんなことおかまいなしにやろうとすればできなくはない。それで「作った」現役合格率で本当にその子のためになるのか?ということをもう一度考えてほしいわけです。(そうじゃなく高3になった時点での第一志望から変えずに100%を達成し続けている方がいればごめんなさい。)

大学受験kawaiラボの受験校を考えるスタンス

我々はひとりひとりの希望をヒアリングして,学校決めを行います。学部・学科を変えさせるのは基本的にはタブーにしています。これだけは大人の思惑で変えさせるのは良くない,と考えています。あとは本人のこだわりであるとか,家族会議で出ているリスクマネジメントの範囲だとか,性格だとかそういったところを加味して検討していきます。そして,そのこだわり,リスクマネジメント,選択の末にそれなりの浪人リスクがあるとしても,針の穴を通すことを狙うことになっても,その選択を我々は否定しない,ということです。

そういう選択の末の競争は悔しいことではありますが,百発百中で勝てるとは限りません。百発百中で勝てないなら意味がない,と言われるかもしれませんし,力不足だと言われるかもしれません。それでも我々はひとりひとりの希望に基づいた最適解を追求していきたいと考えております。そういう考え方に共感していただけるようでしたら,ぜひ一度お問い合わせくださいませ。


国公立前期入試までを終えて→新年度募集スタート

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。びっくりするぐらいブログをサボって公募推薦・共通テストや2次試験・私大入試の対応に熱中していて,すっかりご無沙汰しておりました。健康を害していたわけではなく(むしろ体調はいいことになっているらしい),純粋に気がついたらこんな時期だった(なお,私立中高の定期テスト中+大阪府公立高校入試前ではある),というのが事実です。

共通テストと2次試験・私大入試との噛み合わせ,力配分といったものは「大学受験kawaiラボなりの答え」の枠組みは定まったかな,と思います。相変わらず2次・私大をベースに力をつける,という骨格はさほど変わったわけではないのですが…。そのあたり,現状の成績と見比べながらどのような方策をとっていくべきか,というお話については直接個別にさせて頂きたいと思います(人によって言うことが違うことも多々ありますし)ので,是非こちらから一度お問合せくださいませ。

さて,定期試験後及び高校入試後から頑張ってやっていこう,という方に大学受験kawaiラボに来て頂きたく,新年度募集を致します。ちょっと話を聞いてみよう/相談してみよう,と思われた方はこちらからお問い合わせください。

大学受験kawaiラボ 2023年度生徒募集要項

共通事項

開校時間:14:00〜22:00(原則,土日含めて開校。年に数回休講日があるかもしれません。担当講師の休みは個別に確認ください。)
授業料:高3生・浪人生 月55,000円/高1・2生 月44,000円/中学生 月33,000円
長期休暇期:高3生・浪人生は春季33,000円/夏季・冬季(直前対策含む)55,000円,高1・2生は春季11,000円/夏季33,000円を追加でお願いしています。
諸経費:入塾金 16,500円,年間維持費 19,800円
金額はいずれも税込です。

受験生(高3生/浪人生)について

4月からと言わず,今すぐにでも受験勉強を始めていきたい時期です。どのような学科に行きたいか,そしてどこに行きたいかに応じて,単純に偏差値表だけを見るのではなく,学習をどう組み立てていくのか,1年間の水位をどのように測っていくべきなのか,どこにどう力を入れていくのか,というところからお話ししながら,入試問題の手の動かし方→入試問題の実践→共通テスト/2次・私大対策へと進めていきます。

高2・3生/中高一貫の中学生について

教科書が学校の進行に伴って進んでいく時期であり,その定着を図っていくことが第一です。まず学校所定のワークをきっちりとこなせるようにすることから始めていきます。授業で「ふむふむ」と聞いていたことがやってみると案外できない,ということは非常に多いですから,その解消を行い,定期試験で確認するというサイクルが大切になります。また,定期的に受験する模試(学校指定のもの,なければ河合塾の全統模試)で過去の蓄積についても確認し,その補充は主に長期休暇期間の課題になります。

本人が抱く目標に対し,学校の進行が極めて遅い場合に限り,先取りでやっていくことが必要になります。その場合は個別に教科書内容の概念的な講義を行うこともあります。(ただ,多くの場合,そもそも学校の進度がそれなりに速いので,学習の軸足は復習が主になります。)

公立中学生について

教科書の進行に伴った学習が必要なことについては中高一貫生/高校生と変わりはないのですが,大きな違いは高校入試という関門が控えていること,そしてその高校入試には内申点というものが中1から(大阪府の場合)加算されていくことを考える必要があります(大学入試でも評定を考えることは推薦含めてありますが,その話はさておいておいて)。したがって,定期試験対策は極めて重要なものになりますし,課題提出は内申点確保において最重要課題であります。そのためには普段からの学習習慣の確立が重要になります。週回数を設けない方式で平日は毎日課題中心に勉強する,というような習慣づくりを中心として取り組んでもらうことを主眼に置いています。

注※ なおオンライン指導については個別にご相談ください。


大学受験kawaiラボ 2023年 合格実績(2023.2.28まで判明分)

大阪公立大学看護学部
関西学院大学理学部・経済学部
立命館大学理工学部
酪農学園大獣医学群獣医学類
岡山理科大獣医学部獣医学科
大阪医科薬科大看護学部
関西医科大看護学科
日本大学歯学部
北海道医療大歯学部
近畿大学理学部・農学部・国際学部・経済学部
甲南大学理工学部
龍谷大学農学部
大阪工業大学工学部(特待奨学生)・情報科学部
武庫川女子大薬学部・経営学部
桃山学院大学経営学部
大手前大経営学部
帝塚山大経済経営学部