1学期期末テストはもう近い,テスト対策はどうですか?

こんにちは,高石市の集団個別指導塾,大学受験kawaiラボの河井です。台風の大雨があったり暑かったり,そうでもなかったりまた暑かったり,と天候不順を感じる今日この頃,皆さまいかがお過ごしでしょうか?最近,スタッフ扱いの「謎のゴーストライターくん」がお届けするコラムランディングページに暗躍していますが,いかがなものでしょう?基本的に河井はこれには手を入れておらず,このブログとあっちのブログページInstagramと連動した記事(なお,Instagramは字数制限があるので,ちょっと削ってたりします。あくまでこっちが本体です!笑)を書いております。まぁこの辺は最近流行りのGoogle検索への対策とかいうやつです。こんな自分でも,ちょっとぐらいはGoogleに養分を与えるようなお仕事にも手をつけるのです(笑)

前置きが長くなりましたが,今日はちょっとTwitter界隈を賑わせているテスト対策のお話をします。まぁそんなにやいのやいの言うほどの話題でもないのですが…。

一般的にテスト対策とは

とりあえず,一般的なテスト対策のアレコレについて書いていきましょう。テスト前1週間前から部活動が休みになるので,一気に提出物を仕上げて,詰め込むだけ詰め込んで…。これが一般的なテスト対策になりがちです。開校する前,個別指導塾に勤めていましたが部活動の大変さなどから日常の時間が足りない中高生はたくさんいて,それでもなんとかしなきゃ…というところの折り合いとしてこのようになってしまう。それをよくないと言えばいくらでも言えますが,「なんとか確保している学習機会」という意味では肯定的に捉えておきたいですね。

望ましいテスト対策とはどういうものか

もちろん,上述のようなギリギリを攻める,みたいなのはあくまでも「次善の策」であります。常に学校の授業の進行を見計らいながら,週単位程度で大体合わせられていて,テスト前1週間で全体の仕上げをしましょう,というのが理想的なのは間違いないです。特別なテスト対策が不要,と言い切るには一種の区切りや節目,チェックポイントとしての定期テストの位置付けがちょっと軽いかな…と思わなくもないです。とはいえ,そのような取り組みは日常の延長線でしかないよ!という意図でなら,特別なテスト対策は不要とも言えるでしょうし,塾として勉強の場と時間の確保・提供にとどまるというのも分かることではあります。

一方で定期テストの過去問で合わせるのかいいのかどうか,というとこれは個人的にはあまりよくないのでは,と考えているわけです。理屈は3つで①定期テストの過去問は公開・販売されていない(つまり学校から配布されたら問題ない),②作成者を転勤などあっても追跡になる,③教科書改訂に対して無力かも,の3つです。これについては公式に配布なりしてオープンにやれれば別に文句を言うほどのことではないですが。一方,中高とも真1年はテストの雰囲気を知るためのサンプル問題があれば,入学後のギャップの減少につながるのではないかと思います。

大学受験kawaiラボの定期テスト対策は

といっても特別な枠組みを作るわけでもなく,部活動が休みだとか,テスト期間中は昼間から来れるようにしてあると言うだけで,日々に追われていた人はちょっと力づくでペースアップして乗り切ろうとする努力をしますし,順調に進められてきた人は確認と練習量の充実が中心となります。テスト前・テスト中は忙しい,というのが塾の定説みたいなところがありますが,個人的には人が多いけどちょっと暇かな…(誰も構ってくれないな)という感じになっています。

とりあえずできるだけいい準備をしてベストを尽くそう

結局,各自の状況や進捗に応じてちょっとでもいい準備をする,それに尽きるのです。大学受験kawaiラボは大学受験kawaiラボなりに,その最善を尽くせる環境の提供に努めていきます。


定期試験も模試も後の行動のほうが大事

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。遅い学校も1学期の中間テスト(2期制のところはごめんなさい!)が終わった頃ではないかと思います。特に高1は中学校の定期考査とまたくちがった物量や科目数,提出物の量に圧倒されたのではないかと思います。高3だと第1回の模試が終わって,判定に焦っているかもしれません。ですが,その結果の一喜一憂はその場限りで置いておいて,やらなければいけないことがあります。

ワーク/取り組みの進捗について

学年問わずに言えることとしては「週単位での進捗にこだわる」ことではないかと思います。高1ですと学校の進捗に対して,週末にはその該当範囲までワークを進めておくということが肝要ではないでしょうか。全科目これができるのが理想ですが,数学や古典(文法)についてはこの取り組み方が有効であると思います。一方,英語については文法であれば付随の文法書を通読して問題を解いておく,テキストについては読んで単語調べして和訳という事前準備が重要になるでしょう。古典の本文についてもこのような形がよいでしょう。両者の違いは「習ったことを活用できるようにする」のと「不明点を知るために授業に参加する」ことの違いにあると考えています。(個人的には数学は予習もいいけど,それ以上に復習の方が重要と考えています。)

上記では英数古典しか言及していませんが,まずはこれらをきちんとするところから始めましょう。欲を言えばどこまでも,ですが,まずはここから。定期試験1週間前までこの体制が取れていればこれらの科目の残り分量はわずかですので,他科目に重点的に時間を割くことが可能になります。

高2になると文系・理系に分かれてきます。高1の秋には文理選択をしていきます。自分の進路の方向性を考えていくことになりますし,文系・理系各々で負担の偏りが生じてきます。文系は英国に磨きをかけるのが最優先,続いて進路次第ですが数学・社会になるでしょう。2次に社会の記述があるとか,私大で社会を選択する人は社会の進行を気にし始めておくべきです。一方,社会ではなく数学を軸にする人は英国と同等に数学に取り組まないといけません。

一方,理系の人はどうか?圧倒的に理科のウエイトが大きくなってきます。数学理科2科目(私立専願の人の多くは1科目ですが)と英語を優先的にやる必要が出てきます。理科も高1の頃のだいたい2倍のコマ数,ということはテストごとに2.5倍や3倍の進行度もありえますし,また,手間暇のかかり方が変わってきます。その辺の変化に合わせた対応が必要となります。

高3では教科書が徐々に終わり,授業も演習授業が多くなってきます。この場合は予習と復習のウエイトが変わってきて,個人差や科目間でのバランスはあるものの,ざっと1:1近くになるかと思います。また,受験勉強として取り組むものについても,1週間単位で進捗を図るようにしましょう。計画を立てる時は週末に予備日を設けておき,計画からのズレを調整したり,余裕があれば更なる強化に使ってもらえれば良いかと思います。

自分の特性と向き合う

自分の勉強を計画通り,滞りなく進めたとしても,まだうまくいかないことがあります。定期試験でもそうですし,模試ならば尚更起きうることであります。同じ湯に勉強してもスムーズに進む科目,いかない科目があるでしょう。また,ワークをきっちりやっても類題になるとあれ?となる人もいるでしょう。そういった自分の特性に対してどのように手を打つのか?という補正を入れてあげないといけません。うまくいかないところに時間をかけられるように設計し直す,類題への運用練習のためにもう1冊同レベル帯に取り組む,などがあげられます。

試験時間内の最適化

これは自分の特性のうちに入ることかもしれませんが,案外ちゃんとやっていないために事故を起こしている人が多いので,分けて記載しておきたいことです。試験時間内にどれくらい解くか,どのペースで解くか,どの順番で解くか,について考えてもらいたいのです。例えば平均40点のテストに対して50点は取っておきたい,というときに100点を狙う受け方をして逆に失敗する,みたいなことを避けられるようにしていこう,ということであります。よくあるケースとしては,大量の(先生でも間に合わないかもしれない)分量の出題にあわてて,全問埋めようとして計算が粗くなり,大きく点を落とすケースが見受けられます。ゆっくり7割も取り組めばゆうに平均点を超えられたのに,です。これは中学時代に平均70以上のテストで満点近くを狙う,みたいな癖がそのまま残っているためかと思います。

このことは実は共通テストにも関わっていて,共通テストになって(特に文章量で)量的な問題が生じており,そのために急ぐことで逆にコケるという現象が見られます。そういったときに自分にとってのトラブルメーカーと早々にぶつかる必要はないわけですし,目標点を取れるようにやればいいのですが,どうしても100点狙いと同じことをしようとしてしまっている節が見受けられます。その辺りをルール化して戦術的にやって上手にいなす,というのも試験の技術ではないかと考えています。(前からやって間に合わないのは実力不足!と一刀両断しているコメントも見受けられますが,全員が9割狙いしなきゃいけないわけでもなし…。)模試やテスト形式の対策教材はその調整の格好の材料ですから,上手に活用して備えてもらいたいものです。

 

以上,テストの後にこそ考えることをいくつかまとめて記載してみました。参考にしてもらって,次の取り組みに活かしてもらえれば幸いです。

 

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自分を楽にする計算の選択:「面倒臭い」は工夫のチャンス

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。塾という仕事をしていると,いろいろな計算に出くわし,またみんながどういうふうにやっているのかをを見る機会が多いです。「それいいね!」と唸る計算方法もあれば,「それキツくね…?」と感じる計算まで。今日はちょっと計算について少々お話ししようかと思います。今日問題にしてみるのは連立方程式。

中2の連立方程式のお話

こんな連立方程式を解いてみましょう。なんてこともない普通の連立方程式です。(ちょっと数字が大きいですが割り切れる数字にしたかったので…。)

\begin{cases}
7x+5y=17\ \ \ \ \ \cdots ①\\
5x+7y=19\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

多くの人が

\begin{align}
①\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 49x+35y&=119\\
②\times 5\ \ \ -)\ \ 25x+35y&=95\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24x&=24\\
x&=1\ \ \ \to ①\\
7\times 1+5y&=17\\
5y&=10\\
y&=2\\
\end{align}

のように解くのではないでしょうか?今回,数値もそれほど面倒でない(ようにつくったつもり)ですからまぁいいような気がします。でもちょっと数字を変えたらどうでしょう?

\begin{cases}
7x+5y=2\ \ \ \ \ \cdots ①\\
5x+7y=3\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

さっきと全く同じように解いてみましょう。

\begin{align}
①\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 49x+35y&=14\\
②\times 5\ \ \ -)\ \ 25x+35y&=15\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24x&=-1\\
x&=-\frac{1}{24}\ \ \ \to ①\\
7\times \left( -\frac{1}{24} \right)+5y&=2\\
5y&=\frac{55}{24}\\
y&=\frac{11}{24}\\
\end{align}

結構面倒くさくなってきました。もうちょっと楽をしたい,というのは人間の本能ですよね。これを改善するには前半でxを求めるのに使った消去法をもう1度やればいいのです。

\begin{align}
②\times 7\ \ \ \ \ \ \ \ 35x+49y&=21\\
①\times 5\ \ \ -)\ \ 35x+25y&=10\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
24y&=11\\
y&=\frac{11}{24}
\end{align}

随分と楽になりましたね。でもこの解き方にいく中学生は見かけません。高校生でもそうです。不思議な気がしませんか?

これ,昔気になって調べたのですが,中学生向けのワークはことごとく最初の方法,つまり消去法の後は代入法で解いているんですよね。だから,(著者の意図はないけど)刷り込みによって消去法の後は代入しなければならないになっていたりするわけです。誰もそんなことを言ったことはないのにも関わらず,です。でも,これに僕が気づいたのは30歳ぐらいになってからですから,しょうがないと言えばしょうがない気がもします。

だから高校生のこういう問題に苦しんでしまう

a, bはいずれも0でない定数でかつa2b2≠0として次の連立方程式を考えてください。構造的には先ほどの問題と同じですが,高校生らしく文字定数が2つもいます(だからさっきの問題もxyの係数を入れ子にしたのです)。

\begin{cases}
ax+by=2\ \ \ \ \ \cdots ①\\
bx+ay=3\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

これを先ほどと同じように解いてみましょう。

\begin{align}
①\times a\ \ \ \ \ \ \ \ a^2x+aby&=2a\\
②\times b\ \ \ -)\ \ b^2x+aby&=3b\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
(a^2-b^2)x&=2a-3b\\
x&=\frac{2a-3b}{a^2-b^2}\ \ \ \to ①\\
a\times \left( \frac{2a-3b}{a^2-b^2} \right)+by&=2\\
by&=\frac{2a^2-2b^2}{a^2-b^2}-\frac{2a^2-3ab}{a^2-b^2}=\frac{3ab-2b^2}{a^2-b^2}\\
y&=\frac{3a-2b}{a^2-b^2}\\
\end{align}

かなり大変になりましたね…。この後半をさっきと同じ仕掛けで解いてあげると

\begin{align}
①\times b\ \ \ \ \ \ \ \ abx+b^2y&=2b\\
②\times a\ \ \ -)\ \ abx+a^2y&=3a\\
\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }&\overline{\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ }\\
(b^2-a^2)y&=2b-3a\\
y&=\frac{3a-2b}{a^2-b^2}
\end{align}

とずいぶん楽になりました。消去法2回という計算の選択肢を加えるだけでこれだけ楽になります。もうちょっと数学らしいことを言うと,消去法の操作①×a-②×bで作った式と①または②の組は元の①と②の組と数学的に同じ意味(同値という)です。連立方程式は同じ意味になる式の組へと変形していき,最終的に数学的に同じ意味であるxの値とyの値の組に持ち込むことが連立方程式を解く,という作業になるわけです。

最後に数IIの軌跡の問題でも

せっかくなので数IIの2直線の交点の軌跡の問題も考えてみましょう。

mが全ての実数で変化するとき,以下の2直線の交点Pの軌跡を求めよ。
\begin{cases}
mx-y=2m\ \ \ \ \ \cdots ①\\
x+my=-2\ \ \ \ \ \cdots ②
\end{cases}

これを前問のようにまず連立方程式を解こう!というスタンスで計算すると,$$\left( \frac{2(m^2-1)}{m^2+1}, \ \frac{-4m}{m^2+1} \right)$$という交点Pの座標が求められます。そこで,$$x= \frac{2(m^2-1)}{m^2+1}, \ y=\frac{-4m}{m^2+1} $$として(x, yでおかないべき論は今日は棚上げしてください。)xyの関係式をつくろう!→mの消去となるのがとても素直なアプローチでしょう。

そこで先ほどの消去法の操作で作った式,そして解はもとの式と同じ意味をもつことを思い出してもらうと,最初の2式からx=, y=の形に直すことなく,最初からmを消去してもいいじゃないか!ということに気づくことができます。そうすると②式からy≠0の場合に$$m=\frac{-x-2}{y}$$と変形して,①式への代入により

\begin{align}
\frac{-x-2}{y}x-y=2\frac{-x-2}{y}\\
-x^2-2x-y^2=-2x-4\\
x^2+y^2=4
\end{align}

と求めることができます。ただし,この段階ではy≠0です。y=0のときは②が成立するのでx=-2,つまり(-2, 0)の点は軌跡に含めることができ,その結果除外点は(2, 0)となることがわかります。

この計算はx=, y=の形からももちろんできる(同値なんだから当然と言えば当然)のですが,取っ付きにくさが緩和されるのではないかと思います。

最後に工夫するきっかけのお話

計算の工夫をしよう,とか省力化しよう,というきっかけはなんでしょうか?勉強ごとでこの言葉を使うと嫌う人が多いのですが,実は「面倒臭い」とか「ダルい」という思いです。そういう気持ちに蓋をしてしまっている人の方が大変な計算に突き進んで苦労しているのではないか…?という気もしています。そういった心の声に対して跳ね除けるだけでなく,工夫するチャンスと見て目の前の問題の処理の改善に向かうきっかけになればと思います。


誰のための「現役合格率」なのか?

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。2日間リフレッシュ休暇して,BBQ→海鮮祭り→WBCという優雅な休日を過ごさせて頂きました。ついでに高いところがダメ!な私がハイダイブで水飛沫を上げて滑ってくるという動画もありますが,非公開にしておきましょう(見たい人は直接見にきてください笑)…。最近の着火剤?にはこんなお茶目なのもあるんですね。真ん中に青や緑の炎が見えると思います。というわけで,すっかりこういう旅が気に入ってしまったので,夏のみんなバテた学校始まりぐらいに次の旅に行こうかと思ったりしております。


前置きが長くなりました(楽しかったので)。さて今日のお題,「誰のための現役合格率なのか」についてです。これは大学入試事情の話ですが,同じようなことが「公立高校全員合格」の話にもつながるところがあるので,高校受験の塾探しの方にもつながるのではないかと思います。

昨今の現役/浪人についての捉えられ方と見解

現役と浪人,どっちがいいか決まってるでしょ!と言われればそれまでなのかもしれません。浪人=望ましくないもの・苦しいもの,現役=望ましいこと,という捉え方が主流になっています。また,そんなしんどいことはしなくていい,そんなにやらなくてもいい,という風潮が強まっているように感じられます。

また,昨今では「人生は学歴ではない」「就職は学歴よりもコミュ力」という意見も強くなりました。この話はそこまで単純化できる話ではないですが,確かにいわゆる難関大でなくても生きられる,という主張はわからないわけではありません。

これに対して,私どもは「同じことをやりたいならより上の大学へ」と推すことが多いです。というのは,私の研究歴にも関連するのですが,良い環境(設備がいい/予算がある)で多くの経験が期待できるから,というのがあります。もちろん,受験戦略でとりあえず上を見ていくことで個々の取り組みを向上させてより高い着地点を得られる効果,いわゆる下げ止まりとも言いますが,こういう部分もあったりもします。

本題:現役合格率をめぐるあれこれ

さて,こういった時代背景をもとに,現役合格率をアピールする学校や塾が現れているわけです。でも現役合格率が高い,とはどういうことなのか?ということをもう一度考えてもらいたいというのが本稿の趣旨であります。つまり,高い現役合格率のために自分の希望を曲げられていることがないのか?ということです。

一部に聞いている話では「秋の模試でB判定以上でないと受けさせてもらえない」とか「リサーチで1点でもボーダーからマイナスがあったら変えさせられる」とかという話があります。前者は塾であったという話で,後者は学校の進路面談でもある話。もっと酷い話だと,「リサーチでB判定出ない時点で出さずに浪人させる」みたいな話もあります。こういった進路決定にまつわる話については非常にモヤモヤしたものがあります。モヤモヤについては後述に譲って,現役合格率を高くするために受けさせない/受験校を変えさせるというなら,それは本当にいいことなのか?

正直な話,その手法を使えば現役合格率を高くすることはそんなに難しくはない。僻地に行くことになろうが,学部・学科,ひいては職業の希望を変えさせることになろうが,そんなことおかまいなしにやろうとすればできなくはない。それで「作った」現役合格率で本当にその子のためになるのか?ということをもう一度考えてほしいわけです。(そうじゃなく高3になった時点での第一志望から変えずに100%を達成し続けている方がいればごめんなさい。)

大学受験kawaiラボの受験校を考えるスタンス

我々はひとりひとりの希望をヒアリングして,学校決めを行います。学部・学科を変えさせるのは基本的にはタブーにしています。これだけは大人の思惑で変えさせるのは良くない,と考えています。あとは本人のこだわりであるとか,家族会議で出ているリスクマネジメントの範囲だとか,性格だとかそういったところを加味して検討していきます。そして,そのこだわり,リスクマネジメント,選択の末にそれなりの浪人リスクがあるとしても,針の穴を通すことを狙うことになっても,その選択を我々は否定しない,ということです。

そういう選択の末の競争は悔しいことではありますが,百発百中で勝てるとは限りません。百発百中で勝てないなら意味がない,と言われるかもしれませんし,力不足だと言われるかもしれません。それでも我々はひとりひとりの希望に基づいた最適解を追求していきたいと考えております。そういう考え方に共感していただけるようでしたら,ぜひ一度お問い合わせくださいませ。


国公立前期入試までを終えて→新年度募集スタート

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。びっくりするぐらいブログをサボって公募推薦・共通テストや2次試験・私大入試の対応に熱中していて,すっかりご無沙汰しておりました。健康を害していたわけではなく(むしろ体調はいいことになっているらしい),純粋に気がついたらこんな時期だった(なお,私立中高の定期テスト中+大阪府公立高校入試前ではある),というのが事実です。

共通テストと2次試験・私大入試との噛み合わせ,力配分といったものは「大学受験kawaiラボなりの答え」の枠組みは定まったかな,と思います。相変わらず2次・私大をベースに力をつける,という骨格はさほど変わったわけではないのですが…。そのあたり,現状の成績と見比べながらどのような方策をとっていくべきか,というお話については直接個別にさせて頂きたいと思います(人によって言うことが違うことも多々ありますし)ので,是非こちらから一度お問合せくださいませ。

さて,定期試験後及び高校入試後から頑張ってやっていこう,という方に大学受験kawaiラボに来て頂きたく,新年度募集を致します。ちょっと話を聞いてみよう/相談してみよう,と思われた方はこちらからお問い合わせください。

大学受験kawaiラボ 2023年度生徒募集要項

共通事項

開校時間:14:00〜22:00(原則,土日含めて開校。年に数回休講日があるかもしれません。担当講師の休みは個別に確認ください。)
授業料:高3生・浪人生 月55,000円/高1・2生 月44,000円/中学生 月33,000円
長期休暇期:高3生・浪人生は春季33,000円/夏季・冬季(直前対策含む)55,000円,高1・2生は春季11,000円/夏季33,000円を追加でお願いしています。
諸経費:入塾金 16,500円,年間維持費 19,800円
金額はいずれも税込です。

受験生(高3生/浪人生)について

4月からと言わず,今すぐにでも受験勉強を始めていきたい時期です。どのような学科に行きたいか,そしてどこに行きたいかに応じて,単純に偏差値表だけを見るのではなく,学習をどう組み立てていくのか,1年間の水位をどのように測っていくべきなのか,どこにどう力を入れていくのか,というところからお話ししながら,入試問題の手の動かし方→入試問題の実践→共通テスト/2次・私大対策へと進めていきます。

高2・3生/中高一貫の中学生について

教科書が学校の進行に伴って進んでいく時期であり,その定着を図っていくことが第一です。まず学校所定のワークをきっちりとこなせるようにすることから始めていきます。授業で「ふむふむ」と聞いていたことがやってみると案外できない,ということは非常に多いですから,その解消を行い,定期試験で確認するというサイクルが大切になります。また,定期的に受験する模試(学校指定のもの,なければ河合塾の全統模試)で過去の蓄積についても確認し,その補充は主に長期休暇期間の課題になります。

本人が抱く目標に対し,学校の進行が極めて遅い場合に限り,先取りでやっていくことが必要になります。その場合は個別に教科書内容の概念的な講義を行うこともあります。(ただ,多くの場合,そもそも学校の進度がそれなりに速いので,学習の軸足は復習が主になります。)

公立中学生について

教科書の進行に伴った学習が必要なことについては中高一貫生/高校生と変わりはないのですが,大きな違いは高校入試という関門が控えていること,そしてその高校入試には内申点というものが中1から(大阪府の場合)加算されていくことを考える必要があります(大学入試でも評定を考えることは推薦含めてありますが,その話はさておいておいて)。したがって,定期試験対策は極めて重要なものになりますし,課題提出は内申点確保において最重要課題であります。そのためには普段からの学習習慣の確立が重要になります。週回数を設けない方式で平日は毎日課題中心に勉強する,というような習慣づくりを中心として取り組んでもらうことを主眼に置いています。

注※ なおオンライン指導については個別にご相談ください。


大学受験kawaiラボ 2023年 合格実績(2023.2.28まで判明分)

大阪公立大学看護学部
関西学院大学理学部・経済学部
立命館大学理工学部
酪農学園大獣医学群獣医学類
岡山理科大獣医学部獣医学科
大阪医科薬科大看護学部
関西医科大看護学科
日本大学歯学部
北海道医療大歯学部
近畿大学理学部・農学部・国際学部・経済学部
甲南大学理工学部
龍谷大学農学部
大阪工業大学工学部(特待奨学生)・情報科学部
武庫川女子大薬学部・経営学部
桃山学院大学経営学部
大手前大経営学部
帝塚山大経済経営学部


オンライン夏季講座の案内

こんにちは,大学受験kawaiラボの河井です。すっかり暑くなってきました。梅雨入りもし,その前から気候が不安定で,河井含め気象病と呼ばれる不調(僕の場合は気圧が下がると頭が痛い,腰が痛いとかいうぐらいですが)を言う人がちらほら出ます。これ,共有していない人には通じないことが多いので,身の回りで嘆いている人がいたら優しくしてあげてください…。なお,季節の変わり目で体調を崩す人は気象病に関わらず多いので,少しの不調で今日を少し諦めて休養するなど,体調を整えながら過ごしていただければと思います。期末テストも近いですが,体調があってこそ良い準備ができますから,くれぐれもご注意ください。

さて,今日は夏季講座のご案内です。「あれ?大学受験kawaiラボの夏って通常の延長だから,口座ってやらないんじゃ…?」って言われそうですね。遠方の方にオンライン個別を行っていたのですが,今年度から理科について本格的なオンラインクラスをはじめております。今回,思い切って大学受験kawaiラボができるオンライン短期講座(+個別・添削指導)を開講する決心をしましたので,この場にて告知させて頂きたいと思います。ご検討いただき,是非こちらからお問合せください。なお,教室にお通いの方にはお知らせした通り,希望する内容は日々の指導の中で組み込む,もしくはオンライン講義は無料で参加できますので,ご希望の方はお知らせください。

スマホでご覧の方は、スマホを横向きにしてご覧ください!

共通テスト対策講座ー理科基礎・地理

講座名開講日程
共通テスト対策化学基礎7/30(土), 8/6(土), 13(土), 20(土), 27(土)
開講時間
担当講師:河井10:30 〜 12:30
(27(土)のみ13:30〜15:30)
講座概要
国公立大学の文系学部志望だと,日頃からの理科基礎の対策には手が回っていないかと思います。また,多くの人にとって高1で学んで覚えていない…,という悩みを抱えている人も多いかと思います。本講座では2時間×5回で科目内容のおさらいをし,共通テスト型の問題一歩前になる問題を扱い,ひと通りやった状態まで到達することを目指します。 
講座名開講日程
共通テスト対策生物基礎7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日), 21(日)
開講時間
担当講師:笹野11:00 〜 13:00
講座概要
国公立大学の文系学部の受験生の皆さんは英語や国語や社会の勉強に大部分の時間を取られてなかなか理科基礎の勉強に取り組む時間を捻出できない方も多いのでないかと思います。そこで今回はそんな受験生の方に生物基礎の内容を2時間×5回で完結してしまおうという講座になります。この講座は基本的なことから説明していきますので、ゼロから対策したいという方にもおすすめです。
講座名開講日程
イメージで学ぶ物理基礎7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日), 21(日)
開講時間
担当講師:松浦13:00 〜 15:00
講座概要
センター試験から共通テストに切り替わる中で単なる公式暗記では解けない問題が増えております。
それらの問題に対応する力を養うために図や身近な例を用いて物理現象を解説する講座です。
講座名開講日程
共通テスト地理
〜解くときの頭の使い方を見せます
オンデマンド開講
開講時間
担当講師:藤原オンデマンドのためご都合に合わせて受講してください。
講座概要
共通テストでの頭の使い方がわからない,という声がよく聞かれます。本講座では共通テスト前に行われた試行調査をサンプルとして,共通テストを解くときの「頭の使い方」を丸見えにしたいと思います。

化学

講座名開講日程
スタンダード入試演習ー理論・無機7/26(火), 8/2(火), 9(火), 16(火)
開講時間
担当講師:河井13:30 〜 15:00
講座概要
大学受験化学は理論・無機・有機・高分子の各分野から出題されます。その中でも頻出の滴定,電気化学,構造化学,平衡,無機物質の分離,錯イオンなどの入試問題を扱いながら問題文の情報の整理からの思考スキームの確立を目指し,秋以降の入試演習の学習に繋げる足がかりを築く。
対象校:神戸大学,大阪公立大学,筑波大学,千葉大学,岡山大学,広島大学,金沢大学など
講座名開講日程
スタンダード入試演習ー有機・高分子7/28(木), 8/4(木), 11(木), 18(木)
開講時間
担当講師:河井13:30 〜 15:00
講座概要
大学受験化学の対策において,有機の構造推定を得点源にすること,また,学習が遅れがちな高分子について対策をしておくことが必要です。本講座の有機化学パートは構造推定に至る情報整理と思考スキームに焦点を当て,高分子は基礎事項の習得を中心にいくらか応用問題を扱います。
対象校:神戸大学,大阪公立大学,筑波大学,千葉大学,岡山大学,広島大学,金沢大学など
講座名開講日程
京大化学7/26(火), 8/2(火), 9(火), 16(火), 23(火)
開講時間
担当講師:河井22:00 〜 23:30
講座概要
京大化学は伝統的に長文のリード文に対しての考察を必要とし,「読んで考える」がないと点数にならないところが最大の特徴である。問題集を習得しただけでは歯が立たない,読み解いて必要な情報を抜き取り,考察して処理するという「読んで考える」は重要問題集などの学習では身につけづらい。本講座では京大の過去問をもとに,「読んで考える」とはどういうことかについてレクチャーします。
講座名開講日程
阪大化学7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日), 21(日)
開講時間
担当講師:河井21:30 〜 23:00
講座概要
阪大化学は伝統的に理論ベースが2題で,設定から問題集にない考察を要するものが含まれることが多く,また,煩雑な計算を必要とするものが含まれます。また,有機・高分子ベースが2題であり決して簡単ではないが前半に比べて得点源にしやすいと言われます。本講座では実際に阪大で出題された問題を用いてその対処法をレクチャーします。
講座名開講日程
大阪公立大化学7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日)
開講時間
担当講師:河井14:00 〜 15:30
講座概要
大阪公立大学の化学は大阪市立大の形式を強く受け継ぎ,無機・理論が2大問,有機・高分子が1大問の構成であるが,大問の多くが2パートになっており,事実上6大問になっていると言っても過言ではありません。その1つ1つが極度に難しいわけではないが,スピードがないと対応はしづらいセットになっています。その対応法を主に大阪市立大の過去問を使用してレクチャーします。
講座名開講日程
早稲田大化学7/27(水), 8/3(水), 10(水), 17(水)
開講時間
担当講師:河井13:30 〜 15:00
講座概要
早稲田大学理工系学部の化学の問題はスピード重視の小問集合,セットの中では少し難度の高い理論,比較的標準の難易度の有機化学で構成されます。この各大問のクセを踏まえて,どのように対処をしていくか,実際の過去問を使ってレクチャーしていきます。
講座名開講日程
慶応義塾大化学7/29(金), 8/5(金), 12(金), 19(金)
開講時間
担当講師:河井14:00 〜 15:30
講座概要
慶應義塾大学理工学部の化学の問題は無機・理論メインの2大問と有機・高分子の大問で構成される。ただし,各大問で複数のパートに分かれているため,各パートを手早くかつ正確に解いていく必要があります。この形式を踏まえて,どのように対処をしていくか,実際の過去問を使ってレクチャーしていきます。
講座名開講日程
私立薬学部対策化学7/30(土), 8/6(土), 13(土), 20(土)
開講時間
担当講師:河井13:00 〜 14:30
講座概要
私立薬学部の入試ではスピードを要する小問集合と国公立2次試験レベルと同等の大問で構成されるものが多くなっています。また,薬学の基礎としての分析手法との兼ね合いからも滴定についての問題も比較的多く出題されます。早期に化学を仕上げることが秋の公募推薦入試も含めて私立薬学部合格の鍵となります。
対象校:大阪医科薬科大学,京都薬科大学,神戸薬科大学など

物理

講座名開講日程
有名問題演習~力学~7/27(水), 8/3(水), 10(水), 17(水)
開講時間
担当講師:松浦16:00 〜 17:30
講座概要
東大・京大を中心とした旧帝大で過去に出題された力学の問題を、運動方程式・単振動を中心に微分積分を踏まえ解説する講座です。
講座名開講日程
有名問題演習~電磁気・光~7/28(木), 8/4(木), 11(木), 18(木)
開講時間
担当講師:松浦16:00 〜 17:30
講座概要
東大・京大を中心とした旧帝大で過去に出題された電磁気・光の問題を、電気回路・光の性質を中心に微分積分を踏まえ解説する講座です。
講座名開講日程
有名問題演習~熱力学・波動~7/27(水), 8/3(水), 10(水), 17(水)
開講時間
担当講師:松浦16:00 〜 17:30
講座概要
全国国公立大学で過去に出題された熱力学・波動の問題を、熱サイクル・波の重ね合わせを中心に解説する講座です。
講座名開講日程
大阪公立大学物理対策7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日)
開講時間
担当講師:松浦21:30 〜 23:00
講座概要
大阪公立大学の物理は大阪市立大学の出題形式の流れを汲んでいる一方、出題内容は細かな途中経過に関する設問が設定されるなど大阪府立大学の影響もみられます。結果として、それぞれの設問の難易度は高くないが設問数が多く設定されており速さと正確さが要求されるものとなっています。これに対応するために、大阪市立大学・大阪府立大学の両校の過去問を使い基本的な解法を解説する講座です。
講座名開講日程
早稲田大学物理対策7/26(火), 8/2(火), 9(火), 16(火)
開講時間
担当講師:松浦16:00 〜 17:30
講座概要
早稲田大学理工学部系の物理は典型的な物理現象をベースに設計されてますが、各大問の中盤から他の大学ではみられないような独特の設定がされる問題が出題され、また制限時間に対する出題数が非常に多い難易度の高いものとなっています。これに対応するために、過去問を使いつつ設問に解答するために必要な計算以外も解説し本質的な理解を養って頂く講座です。
講座名開講日程
慶應義塾大学物理対策7/29(金), 8/5(金), 12(金), 19(金)
開講時間
担当講師:松浦16:00 〜 17:30
講座概要
慶應義塾大学理工学部系の物理は典型的な問題が出題されることが多く難易度は高くありませんが、各大問の中盤から計算量が膨大なものになってきます。これに対応するために過去問を使い、速さと正確さを養って頂く講座となります。

生物

講座名開講日程
初歩からはじめる生物考察問題
〜読み方と解き方を身につける〜
7/25(月), 8/1(月), 8(月), 15(月)
開講時間
担当講師:笹野13:30 〜 15:00
講座概要
近年の大学入試の生物の問題は「知識だけ」を答える問題というのはどの大学も出題することは少ない一方で、年々様々な考察問題が出題されています。そこで考察問題を解くために身につけておきたい「考え方」や「着眼点」を説明する講座です。生物の勉強を一生懸命やっているのに、考察問題となるとなかなか解けるようにならない受験生の方におすすめです。
講座名開講日程
初歩から始める計算、論述対策
〜遺伝子・代謝編〜
7/27(水), 8/3(水), 10(水), 17(水)
開講時間
担当講師:笹野13:30 〜 15:00
講座概要
生物の入試問題では計算問題は出題されます。生物の計算問題というと「遺伝」について問題がよくイメージされますが、遺伝以外にも計算問題は出題されます。そこで、今回は「遺伝子」や「代謝」の単元に絞った計算問題と論述問題について焦点を当てて、計算問題と論述問題の基本事項について対策していきます。計算問題や論述問題が苦手な受験生はこれを機会に対策を進めてみませんか。
講座名開講日程
早稲田大学理工系学部生物対策7/25(月), 8/1(月), 8(月), 15(月)
開講時間
担当講師:笹野20:30 〜 22:00
講座概要
早稲田大学理工系学部の生物の問題はかなり難度の高い問題になっています。今回は早稲田大学の10〜20年分の過去問題をもとに早稲田大学の生物を解く上で大切なポイントについて過去問題を用いてレクチャーしていきます。生物受験で早稲田大学を目指す方におすすめの講座です。
講座名開講日程
大阪公立大学生物対策7/26(火), 8/2(火), 9(火), 16(火)
開講時間
担当講師:笹野20:30 〜 22:00
講座概要
大阪府立大学と大阪市立大学が合併したことにより問題の難易度がやや変動した生物の入試問題に対して、大阪府立大学や大阪市立大学の過去問題の演習や解説を行なっていきます。大阪公立大学を生物で受験する方におすすめです。
講座名開講日程
有名問題大学入試生物対策7/27(水), 8/3(水), 10(水), 17(水)
開講時間
担当講師:笹野21:00 〜 22:30
講座概要
ひと通り、生物の単元について学習済みの方がさらにハイレベルな問題にチャレンジしていくための講座です。旧帝国大学で出題されるレベルの説明問題や初見の実験考察問題の基盤になる対策を行なっていきます。

中堅看護私大対策講座

講座名開講日程
中堅私大看護対策講座
(英語・数学IA・生物or化学)
英語:7/24(日), 31(日), 8/7(日), 14(日)
数IA:7/30(土), 8/6(土), 13(土), 20(土)
生物:7/30(土), 8/6(土), 13(土), 20(土)
化学:7/25(月), 8/1(月), 8(月), 15(月)
開講時間
担当講師:笹野(英語・数IA・生物)・河井(化学)英語:13:30 〜 15:00
数IA:11:00 〜 12:30
生物:13:00 〜 14:30
化学:14:00 〜 15:30
講座概要
私立大学の看護学部の中でも偏差値が50〜60ほどの大学(関東の場合は北里大学や杏林大学、関西の場合は、大阪医科薬科大学や関西医科大学)の入試科目対策セット講座になります。(英語+数学+(化学 or 生物))看護学部に行きたいと思っていて、夏の間に志望校に向けた対策を行い受験生の方におすすめです。

オンライン個別指導・添削指導

オンラインクラスでは私立看護対策と共通テスト地理を除き,全て理科(化学・物理・生物)になっています。これは理科の科目が講義であれ演習授業であれ,知識とノウハウをお見せすることによる指導効果が高いと判断しているためです。一方で英語や数学は教科書的内容を示すときにはやはりお見せすることが必要なのですが,それ以上にやってみたものに対してどう直すべきか,という対応をすることが必要であると考えています。そこで,夏休みの間個別指導を受ける/添削指導を受けるということが可能なコースとして「オンライン個別指導」と「Slack添削指導」を行います。

オンライン個別指導

オンライン個別指導については大きく分けて2つのパターンがあります。①科目知識を入れるタイプの授業,②演習をやってその解答の修正や補足を行う授業です。前者の場合は講師側の講義があってそれに対して課題を提出してもらう,後者については事前課題に取り組んで提出してもらい,それに対して指導していく形になります。いずれも提出とフィードバックにはSlackを活用します。対応科目は英数理(化学・物理・地学)になります。(国語・小論文については本教室に出講して頂いている「寺子屋はじめ」の安田先生にお問合せください。)

Slack添削指導

英数について,先述「やってみたものに対してどう直すべきか」が大切と言うことを申し上げました。そのやりとりをアプリケーションを介してオンラインで行うのがSlack添削指導です。学校の課題・各自の演習から必要に応じて課題も提供し,その取り組みの修正やフィードバックをアプリケーション上で行います。8月末日まで回数無制限に対応します。なお,対応科目は英数理(化学・物理・地学)になります。

授業料一覧

1講座2講座3講座4講座5講座
共通テスト理科基礎¥16,500¥29,700
共通テスト地理¥5,500
中堅看護対策コース¥15,400¥28,600¥39,600
京大化学・阪大化学¥16,500
その他集中講座¥15,400¥28,600¥39,600¥52,800¥60,500
オンライン個別(5コマパック)¥41,250
(オプション・5コマパック)¥35,750
Slack添削¥11,000
(オプション)¥5,500
料金はいずれも消費税込みです。

是非ご検討いただき,大学受験kawaiラボにお問合せいただければ幸いです。


GW明けの話に好きな小説の話と映画化の話を添えて

今日は、大学受験kawaiラボの河井です。GWが明けましたね。今年は3年ぶりに規制のかかっていないGWでしたので、帰省されたり(ダジャレではありません)、部活だったり友人との時間を過ごしたり、楽しみながら、その中で時間を作って勉強しにも来て、とそういう時間を過ごした人が多かったように思います。

GWといえば、受験学年で部活動をやってきている人で、引退を迎えるのが多い頃合いです。引退までは部活を優先していたけど、ここでギアを上げたい!という方は是非一度ご相談ください。吹奏楽など、夏のコンクールまでやっていく人はその終わりまでは待てず、スケジュールの合間を探して勉強を進めていくことがどうしても必要です。大学受験kawaiラボは時間のやりくりの自由度も大きいので、なるべく早くご相談いただければと思います。ご相談はこちらから

また、定期試験が早い人で今日で1週間前とかもうすぐとか、もうちょっとゆっくりな人で2週間を切った頃合い、2期制の人はまだ1月くらいありますが、その勉強に舵を切っていく頃合いです。数学Iで場合わけが出てき始めて急にわからなくなってくる、そんな季節でもあります。高1と一貫校の中3が高校数学に苦しみ始める、そんな時期です。ちょっとつまづいてるな、と思ったり、つまづく前にご相談いただけると幸いです。


と、営業的なお話ばかりしていてもツマラナイですし、真面目な受験や科目の話だけだと食傷気味になってしまいますよね…。とついに気付いたので、たまには自分の好きなものの話をしようかと。昨日、大学受験kawaiラボの国語を担ってくださっている寺子屋はじめの安田先生が三国志の話をしていたので、僕も三国志の話をしたくなったのですが、自分の三国志の履歴がヘンテコなのとdeep過ぎる話に突入しそうになったので、ネタ被りもなんですし今日のところはお蔵入りで…。

で、少々違う話として僕の高校時代のお供であった長編小説「銀河英雄伝説」の話をしてみようかと思います。僕の高校時代のお供ですが、新書での第1巻の初版はなんと1982年、僕が1歳のときです。僕が高1だった1996年に学校帰りにたまたま立ち寄った本屋で、その年に文庫化の1巻を手にしたのがきっかけで受験期まで全巻読んでいたわけです。しかも、同時期にPCゲームにものめり込んでいて、三国志も含めてやりこんでいたので、世間的な考えからしたらよく受験を通過したもんだ、と言われます(笑)

作品としてはいわゆるSF、その中でもスペースオペラと言われるものですが、宇宙における国家間の戦争の舞台から、政治・戦略・権謀術数や人間関係、権力の変遷といった群像劇の流れを全面に出したもので、中国史などの歴史上のエピソードが入り込んでいて、そこから派生して僕はマキャベリの「君主論」などを読むきっかけにもなったわけです。戦略思想と戦術とは何か、堕落した民主政治と最高級の独裁・帝政の価値観、そういったことを考えるきっかけとなった作品であります。

スペースオペラで戦争、内戦、権謀術策が描かれているので、登場人物の死、が必然的に描かれます。両勢力の2大主人公、ヤン・ウェンリーとラインハルト・フォン・ローエングラムの死に伴うドラマもですが、何よりも心を掴んで離さないのがラインハルトの盟友、ジークフリード・キルヒアイスの死です。内戦の終結を祝う式典で降伏した士官に暗殺されそうになるラインハルトをその身を呈して救い、直前のわだかまりに一言も触れずに「ジークは昔の誓いを守りました」とラインハルトの姉のアンネローゼに言い残して命を閉じる、この姿には涙せずにはいられません。何度読んでも、映画館でも涙してしまう一幕です。

今しがた、映画館でもと言いましたが、実は2018年から「銀河英雄伝説Die Neue These」シリーズとして映画化されています。この春から第3シーズン「激突」が3部作で上映されていて、第3章が5月13日から上映なんですよね。本編10巻で、第3シーズンで3巻でここまで3年半、10巻までいくには約9年ぐらいかかりそうなので、50歳まで追いかけていかなければならないようです(笑)。よかったら是非見てみてください。今回は戦闘シーンが熱いと思いますよ!

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新課程での共通テスト/2次・私大でわからないこと

こんにちは、羽衣・高石・浜寺の大学受験kawaiラボです。今日は2022年に高校生になった人向けのお話です。入試について「わからないこと」なんて書くと不安に思われるかもしれませんが、2022年5月4日の時点で「本当にわからないこと」、すなわち現時点で公開されている情報からは(推測はあるけども)断言できない要素がある、ということです。

数学の扱い方

まずは組み変わった数学からです。数学IIIがIIIとCに分かれただけでなく、ベクトルが数学BからCに移行し、また、旧数学活用がA、B、Cに振り分けられたこともあり、入試での様相が予想がつかなくなっています。国公立大2次試験や私立大の試験でこの扱いをどうするのか?これまでも数学IIIとCが両方あったり1つになったりしたのですが、そのときでも文系はIAIIB、理系がIAIIBIII(+C)という理解でよかったのです。しかし、今回はそう単純に行かない理由があります。

共通テストが数学IIBから数学IIBCに変更された。

これに尽きます。数学IIBCの共通テストでは数列、統計的な推測、ベクトル、平面上の曲線と複素数平面の4ジャンルからの出題で3問選択解答になると現時点ではなっています。この時点で数学Bだけでは足りず、 数学Cを1ジャンルはやる必要があります。ではどちらをやるのか?そこに影響するのが2次試験での試験範囲になります。BとCから3ジャンルですが、従来から文理共に試験範囲にある数列(B)とベクトル(C)をやるだろうと考えて、あと1つをBの統計的な推測にするのか、それともCの平面上の曲線と複素数平面にするのか。この選択は文理系問わず、2次試験での数学の範囲に依存します。ただ,この範囲についてが現時点では明らかにされていないため、方向性を立てることができません。中高一貫私立では旧の数学IIBと重なる部分を優先的に進め、各大学の出方を待っている状況です。現時点では旧数学IIBと重なる部分の範囲までの勉強を進めることをお勧めします。

社会の扱い方/組み合わせ

社会科は1番大きく変動しました。歴史総合、地理総合、公共、日本史探究、世界史探究、倫理、政治経済に変わり、共通テストは

① 歴史総合+日本史探究
② 歴史総合+世界史探究
③ 地理総合+地理探究
④ 公共+倫理
⑤ 公共+政治経済
⑥ 歴史総合+地理総合
⑦ 歴史総合+公共
⑧ 地理総合+公共

と2つセットで1つの試験という数え方になります。文系では2つ、理系では1つになるのですが、①〜⑧のうちどれが選択可能か、というのが気になるところです。おそらく文系だと①〜⑤から1つ、もう1つは学校により⑥〜⑧で1つ選択したもので被りがないもの、となるでしょうし、理系も多くは①〜⑤から1つになり、学校によっては①〜⑧のどれでもよい、となるのだと思います。理系はともかく、文系ではこれまで特に東大志望者に見られる

日本史+世界史の組み合わせがかなり難しい

という問題にぶつかります。社会2つの記述という点で選択されていた組み合わせですが、2次試験で社会2つのときに日本史・世界史・地理から2つだと相当悩ましい状況になると考えられます。また、東大以外でも文系の社会の2つ目/理系の社会の許容範囲がどうなるか、に注目しないといけません。標準単位数で考えると、④〜⑧についてはいずれも標準単位数が1つ少ないのでNGとしてくる可能性があります。そのあたりの取り扱いが全くわからないままなので、現時点では歴史総合/地理総合/公共の科目をしっかり取り組んでおくこと、その中で自分の好みを考えてもらえればと思います。

新科目「情報」の扱い方

そして新科目「情報」の扱いです。教科書でもプログラミング言語がVBAやPythonや…と教科書によって違いもあり、また、新科目なので参考になる部分がサンプル問題しかまだない、つまりそもそもどんなテストなの…?からわからないというのが素直なところです。おそらく難関大だと900点満点→1000点満点にしてくるのだと思いますが、例えば現在でも文理系とも出願できる大学で理科・社会から計3つのようにしている大学が理科・社会・情報から計3つだとか、そういった選択ができるのかどうか、というところになります。各大学からの発表を待って、目標別にその方策を立てていく必要があるな、と考えています。今の段階では共通テストでほぼ確実に必要になると考えて、情報を副教科扱いしないでちゃんとやる、以外には方策はないでしょう。

Conclusion

ここまで、2022年度高1から始まった新課程が入試科目としてどう変容してくるだろうか?ということについて、現状ではまだまだ公開情報が足りないために断定的なことは言えませんが、どう変わっていくかについて概説してきました。ゆくゆく、指針とするに足る情報が出て来ればまた詳細にお知らせしたいと思います。ただ、どうやっても現状では決めきれないためにどうしても後々負担が残っていく可能性があります。現時点でできることを全力でやっていく、これに尽きるかと思います。

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基礎と易しいの違いって?ー基礎を大切にするために

こんにちは、羽衣・浜寺・高石・泉大津・和泉をカバーして大学受験をやっています大学受験kawaiラボの河井です。今年の5月の平均気温は高いのに!雨が多い!ですと…。気圧の変動で機能停止してしまいがちな僕としては、厳しい季節になってしまいそうです…。

今日は基礎と易しいの話をしようと思います。多くの人が基礎=易しい、応用=難しい、という認識をしていますが、本当にその認識でいいのか?その辺りを自分が専門としている化学の立場からお話ししていければと思います。

基礎の位置づけとは

基礎とは科目の土台になるものです。あっ!終わってしまう…。ただ一言で言うならこれだけなんですね。難しいも簡単もないのです。ただただ土台である、というだけなのです。話として持ち出すのが適切かどうかというのがありますが、数学の基礎は小学校の算数の四則計算にあるのは誰にでも通じて、そして少なくとも大人からすると簡単なことと思われるあたりから、基礎=易しいというイメージを持たれているのかと思っております。

話を高校化学ですると、結合に関する話題と物質量(mol)の話、つまり化学基礎の教科書の3分の2ぐらいのところが全体の基礎と言えるでしょう。その上に各単元ごとの基礎が並んでいる、アバウトではありますがおおよそそういうイメージをもって化学という科目の指導をしています。例えば化学平衡を扱うためにはmolはないとどうしようもないですし、濃度についての理解も必要でしょう。そこまであれば言いたいことはもっとあれども、平衡のベースとなるお話はできなくはないわけです(もちろん、もうちょっと段取りは踏みたいわけですが)。

簡単な問題とは?

では簡単な問題とはなんでしょうか?僕なりの解答としては「答えまでの作業工程がはっきりしていて、その通りにやれば済む問題」と考えています。そういう意味では割とmolや濃度は割合/比の概念からきっちりやらないとできないあたり、難しい問題だと思っています。(だから化学基礎が2学期になるころには多くの人が嫌いになってるわけで…泣)化学基礎だから、基礎だから、基本だから簡単というわけではないのです。

その一方で化学平衡は理論的にはかなり難しい部類に属します。ところが、その理論に従った結果、(濃度限界はあるのですが)[H+]=$\sqrt{cK_a}$ (cは酢酸の濃度(mol/L), Kaは酢酸の電離定数)で求まってしまうので、値を代入してしまえば水素イオン濃度は出てしまうわけです。僕はよくこういうことを「理論が難しいだけにやることが固定化される」みたいにお伝えすることがあるのですが、まさにそういうケースを指すのだと思います。こういった問題は(少なくともテスト対策の一環としては)簡単に処置できる問題になるわけです。

基礎・基本を大切にーそれが理論面を支えます

大学受験kawaiラボでは、特に理系の皆さんにはこの基礎・基本を大切にしてもらえるようにお話をすることにしています。もちろん、入試という期限があるので、時期によってはテクニカルに進めている局面もないわけではないですが、日数が限られているからこそこの基礎を大事にしてもらいます。それが理論的な話の通り方をスムーズにすることに繋がり、結果として早期の入試対策の仕上がりに繋がっていると考えています。

あと、これは極めて個人的な思いであるのですが、大学受験/学校の勉強を通じてサイエンス全体の裾野が広がってほしいと思います。とりあえず覚えとけ、で済まされていることも多い中、ちゃんとした基礎とそれに基づいた理論をなるべく平易に伝えることで、エンジニアやサイエンティストを志し、日本のサイエンスを支える人材が少しでも増えること、それ以上にサイエンスを素敵なものとして関わる人が増えていくこと、それは健康面で研究者としては一線を退いた僕個人としてはどうしても譲ることができない願いであります。その願いを1人でも多くの人に受け取ってもらえればと思っております。

 

おまけ(とは名ばかりの宣伝?)ーYouTuberデビューしちゃいました

そういえば最近YouTubeなるものを始めてみました。だんだん顔出しが激しくなっているのですが…、ちょっと照れくさいですね。少しでも大学受験kawaiラボのことを知ってもらえればと思って、笹野編集長の指令のままに撮影をしております笑(自分の声の録音を聞くのが苦手なので一発録りで編集長に丸投げ…苦笑)
ご笑覧頂ければ幸いです!

こんな日常っぽいのもアップしています。パフェがこんなにウケるとは思わなかった…。ビックリ。

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「私立に絞る」で本当に楽になるのか

こんにちは、羽衣・浜寺・高石・泉大津からアクセス良好(チラシより駅近って言われました苦笑)の大学受験kawaiラボの河井です。受験生はもちろん、高2ぐらいでぶつかるこの問題、「私立に絞る方がいいのか」についてお話ししていきたいと思います。

私立に絞る=科目を絞るという話の出どころ

この話には「基本的には」という枕詞をつけておいてもらいたいのですが、基本的には国公立受験であれば5教科(現高1からは6教科)の共通テストと2次試験で1〜4教科が課されるというものです。基本的には、という枕詞をつけておいてもらいたいのは、学校によっては要求科目数が少ないだとか、そういった例外があるのでどうしても「基本的には」というしかありません。

ちょっと基本的には、の話で横道にそれましたが、国公立受験を考えると科目数が多いため負担が大きい、私立だと科目数が少ないので、私立に絞ると負担が下がる、と考えて私立にすれば?という提案や考えが起こるようです。本稿では「私立にすれば負担が下がる」の話について考察していきます。

科目が絞られるとどうなるか

では科目を絞る、とはどうなるか、ですが

文系:英語・国語+社会科(日本史/世界史/政治経済/地理)or数学IAIIB
理系:英語・数学IAIIBIII・理科1科目(化学・物理・生物/一部では理科2科目)

ということになります。先ほどの5教科ベースから見れば明らかに少ない。大学や学科によってはもっと少ない。となると負担が少なく見えるというのは当然のことでしょう。

科目を絞ることで起こること

科目を絞ると受験勉強としては種類が減るわけですから、選択と集中が起こるわけです。選択と集中をすれば当然のことですがその科目のクオリティーは上がるでしょう。従って同じくらいの力量の人が競うと考えると、その勝ち抜くラインは上がっていくわけです。その結果どうなるか?受験科目3科目でひとつでもマイナスができると埋めることが難しくなる、したがって選択と集中の分、数字上は高く出せないといけないということが起こります。したがって、私立の偏差値は思っている以上に高く設定されるわけです。

一方で国公立の共通テストで考えると、合計点が問題となるわけですから、科目数が多い分不得意を得意でカバーする余地が多いわけです。僕はよく「不得意のリスクを分散する」というような言い方をしますが、科目数が多く負担になる分には実はメリットもあるわけです。その上で2次試験に向かうと、配点の妙で比較的得意科目を推すだとか、ウェイトの違いだとか、そういったいろいろな戦術的要素を持ち込むことができます。この辺は大学受験kawaiラボでは私を筆頭とした専任で考えます(あまりにテクニカルなことを考えると、勉強のテンション下がってしまうので)。

科目を絞るメリットのある人

一言で言ってしまえば「苦手科目を切り捨てられることになる人」と「時間とパワーの配分が苦手な人」です。前者は当然と言えば当然かもしれません。圧倒的に数学が苦手で歴史マニア、だとかそういった場合には選択と集中が効果的に効くことが起こります。また、後者は科目数が多いと少なくとも表面的には数多くの科目をやることになるので、時間配分を細かくやるとパンクしてしまうときがあります。1つ1つの濃度を上げるとバランスを欠いてしまう、ということですね。そういう人にも1つ1つの深さを上げることは頑張れるという特性を優先させることができると、うまく受験を運ぶ可能性が上がることが考えられます。

科目を絞るとデメリットになる人

前段の逆と言ってしまえば終わってしまうのですが、「得意科目を外すことになってしまう人」と「得意科目と言えるものがない人」になります。前者は比較的わかりやすい。国語や社会が得意な理系がそれらを失う、数学理科が嫌いじゃない文系が社会に絞る、そういった場合には自分の持ち味を捨てることになってしまうため、思っている以上に受験に苦戦してしまう可能性があがってしまいます。なんせ、不得意科目を入れてなので、人と競うという一面から考えると本人にとっての難易度は上がってしまいます…。

意外に思われるかもしれないのが「得意科目がない人」が科目を絞らない方がいい、ということでしょうか。得意科目を受験科目の中に作れるようにしていきたいものですし、我々もそのように努めているわけですが、得意を後付けするのに絶対とは言いづらいです。ですが、先ほども言ったように科目数を揃えることそのものの負担感からそれが忌避されがちですので、揃えられることそのものが武器になり得るわけです。成績表が均一なタイプの人はむしろ積極的に国公立を考えてみてもいいかと思います。

私立に行きたいのに得意を捨てるしかないのか…となる人に

そういった人は共通テスト利用や併用の道も考えてみましょう。もちろん、自分の希望なので公募推薦や一般で受験することを諦めずに勉強はしてもらいたいのですが、いい方法がある場合もあります(一般で頑張るしかない学校もありますが)。この辺の事情をよく知る人・適切にアドバイスしてくれる人に相談しましょう。

最後に:希望と共に個人の特性を見よう

「こんなことがしたい!」とか「こういう資格が欲しい!」といったひとりひとりが抱く希望は千差万別です。当然、勉強に対する特性的なものも千差万別です。特に「ひとりひとりの記憶のクセ」を最近意識的に考えた対応をしているのですが、科目バイアスなども含めて本当にひとりひとりを見て、考えて、対処を決めていくことが重要かと思います。自分だけで決めていくのはなかなか大変なことです。相談だけでも持ち込んでいただければ幸いです。

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