勉強の意義とか時間とか

こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。最近は勉強の意義についての話が上がることが多く、安田先生のBlogトビタ先生のnote記事でも取り上げられていますね。併せて勉強時間についての話がちらほらと上がっていますね。僕も流行に乗っかる形でチラチラと書いてみようと思う訳です。

勉強の意義ってなんですか?と問われれば僕はやはり「好きなように生きる力を得るため」と答えるだろう。僕は大学受験指導の立場にいるので、「好きなように生きる=自分の思う職能を手に入れる」という流れが多い。それが思う分野でダイレクトに繋がらない科目だとしても、だ。自分のやりたい分野に進むためにはそれができる場に選ばれなければならないから、そこを通過するということとはどうしても不可分である。そして好きなように生きるためには大雑把ではあるが自ら稼ぐことが必要であり、そのためには就職があり、そのためには学歴はないよりあったほうがいいよね、というところがある。それを僕は端的には立身栄達のため、と言ってしまうのだが、結局これも何かと選ばれるようになる側面と選択する権利をもつという側面の両方を備えておこうよ、という一環でしかない。もちろん、学歴や就職だけがという論点は当然あるわけだが、周囲の大人として人生の備えをよりよくできるように、という考えは否定されるわけではない。

非常にアバウトではあるが、その実現のためにある勉強はいわゆる「読み書き算盤」である生きるための最低技能から人類の営為の積み重ねの知識の習得、人間社会を支える仕組みの社会的・科学的な基礎の習得へと必然と変容していく。その変容に伴い、「ここまでは絶対できないと」から「なるべくしっかりできる方がいい」「自分の主となる分野を軸に」となっていくのが非常に大雑把ではあるが、小中高での違いというか変化のように思う。

そうすると、勉強時間の捉え方についても大きく変容があって然るべきで、小学校や中学校ぐらいまでは学習習慣の獲得のための定量性として1日○○時間、という考え方は非常に大きいと思う。精神的にも発達段階にある中である種の義務的な時間数の消化から始めていくのは妥当性が高いと思う。小学校のうちはほぼこれだけで課題も対処できるが、中学生になると定期試験時の提出物という形でタスクリストが生じ、その消化が課題となる。この頃になるとやはり得意・不得意の有無は覆い隠せないものだと思われるので、タスク消化の時間の差異が明確化してくると思う。その段階で単純な時間による定量性からタスク消化に軸足が移っていかねばならない。つまり、仕上がらなければ終わってはならない、というフェーズである。もちろん、仕上げただけでは定着度の問題はあり、そこに対して自覚的になると完了させるフェーズから成果になるフェーズまで移行していけるのだと思う。高校生になる頃にはこの「成果になるまで」つまり科目の事項が定着するのに必要な時間が勉強時間であるという認識に移ってきてほしいのである。従って、高校生にもなって「○○時間勉強しました!」みたいな言い方は成績などによらずまだ成熟が足りないように感じるのだ。これは「○○時間勉強した」と言えば指導者に叱責されない。みたいな部分が大きい。なお、これは「○○ページやりました!」の物言いにも通じるものであり、その姿勢は僕にはとても危険なものに思われる。この辺を我々指導者は自覚的になり、意識のフェーズが変わるように接する、そういう取り組みが必要ではないか。なお、話を戻すが、ただこの定着というものは日常の学習では測りにくいところがあるので、その確認・点検と修正のためにテストや模試を使っていってもらいたいわけである。

勉強の意義だとか勉強時間のあり方だとかグダグダと述べたわけだが、人によってその微妙な匙加減は異なる。その微妙な匙加減ができる指導者でありたいといつも思うのだが、さて、どれだけできていることか、自問自答しながら日々の関わりを考えていきたいと思う。


理系の進路選択における大学のお金事情

こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。国語の安田先生が進路選択についてのブログをお書きでもう全くの正論で僕が横から口を出す隙のないものなのですが、それに研究費事情と積める経験についてレスポンスしましたのでもう少し補足的にご説明をしようかと思います。

理系、その中でも僕が属していた化学分野では実験の薬品や機材に大きくお金がかかります。その金額の桁が普通の生活からはかけ離れたものになるんですね。核磁気共鳴装置(NMR)なんかは非常に汎用の機材ですが、その性能によって大きく値段が違い、卓上型のものでも800万円とか、それなりの機種で3000万以上します。日常的に使用する試薬でも1瓶うん千円するのをたくさん、とかあります。僕があまり詳しくないバイオサイエンスではDNAだとかのサンプルが結構高いと聞きます。

「いきなりえらいお金の話しはるなぁ…」と思われたかもしれません。ですが、そのお金は私立だと学費からも賄われていきますが、それで足りるわけでもありません。ましてや国公立をや、です。これは科学研究費補助金などの研究費で賄われているわけですが、その各大学がとっている金額に大きな差があります。そして、その金額差が往々にして学生時代に積める経験の差、特に卒業研究〜大学院時期の経験の差になるわけです。そのため、研究費がどれくらい潤沢な大学なのか、ということは実は進路設計と目標設定に大きく関わることなのです。

僕が経験したことのある話をしましょう。ある大型機器、僕が学生時代だと資金力のある研究室では研究室に2,3台あって自由に使えるというものでしたが、研究員時代のところでは、学科で共有として解放されているのが1台、技官の人がついて依頼測定ができるものが別にあるのですが、その装置の自由度は大きく劣るわけです。これが日々積み重なっていくと、先述した学生時代の経験の差につながってくるわけです。

僕は某ベンチャーで採用のお手伝いもしたことがありますが、自分の出身大学事情だけでなく、面接で会ういろいろな大学の学生さんのお話を聞いて、やはり事情が随分違うところがあるな、と感じた次第です。そして、それが大阪の公立大学でさえ、その差を大きく感じたわけです。こういったことが僕が「経験を学力で買う」という、象徴的なフレーズにもなるわけです。

では実際その研究費はどれくらい差異があるのか?参考HP(金額)河合塾の記事採択件数のランキングなどをみてもらえるとよくわかるのですが、いわゆる有名大学=偏差値が高い大学が並ぶという現実があります。もちろん、総合大学と単科大学の違いなどもあるので、簡単にいうことができるわけではありませんが、こういった面を考慮するのは大きな枠組みの目標設定をする上ではひとつのモチベーションづくりにも関わると思います。

もちろん、単純にどの分野でも偏差値と業績が完全リンクするというわけでもなく、例えば有機ELで日本一と言われるのは山形大学の城戸教授であって研究設備もピカイチだったりするわけで、自身の方向性できちんといい場所を探してもらいたいな、と思います。そして、その目標設定が現実にできるよう、学力を備えていければいいかと思います。

大学受験kawaiラボでは大学受験の専門家としての見地だけでなく、(元)サイエンティストであったことも含めて進路設計のお手伝いも行っています。お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちらから


2021年度最初の定期試験にむけて

今日は、大学受験kawaiラボの河井です。GWも終わり、今日(執筆日5/6)は車に乗ったら26 ºCの表示が出たりする気候の中、皆様いかがお過ごしでしょうか。

GWが明けたところで1学期中間テスト2週間前に入った、という声がちらほらと聞かれます。この春中学校→高校へと進学したところだと、例えば数学が2種類になったりだとかで科目数が大きくなったり、また、本格的に古典が始まったりと変化が大きいので、不安も募ることでしょう。中学1年だと初めての定期試験になりますので、やはり不安は伴うことだと思います。

古典の学習については、大学受験kawaiラボに出講を頂いている安田先生からお話し頂けるのでさておき、基本的には教科書と付随するワーク群をきちんと取り組んでできるようにする、ということが第一です。学年によって、部活動(大阪は現在停止中のはずですが)や初めての電車通学への適応などで使えるキャパシティ、得意・不得意、進路希望の方向性などなどの事情はありますが、まずは英語、数学、古典の理解と解答能力の向上に努めてもらえればと思います。科目の順序をつけるのは、と言われそうですが、最低限中の最低限、あとで我々が後押しして手遅れにならないためにこの積み重ねだけは、という思いでこの3つを挙げておきたいと思います。本記事で科目のアレコレとかどこからとかいう前に、1番強く申し上げておきたいことは、

定期試験で1回や2回失敗しても死ぬわけでもない

ということです。総合型選抜(旧AO)/学校推薦型選抜(旧指定校推薦)の評定が…、という話で「1回の些細なコケも許されない」という人がいますけど、努力した上での1回の失敗で取り返しの効かないことになることはほとんどおきえませんし、些細な失敗まで全て先回りできるわけでもありません。それよりも大切なことは、

失敗の内容を吟味し反省と復讐をした上で次にどのように備えるかを考えて実行する

ということです。テストを受ければ思っているよりできていないことが見つかることもあるでしょう。ならばテスト後の復習を多く組み込むことを考えるべきでしょうし、素直にワークなどの対策をしてもそれ以上の学習が必要な問題を出されることもあるでしょう(これについては賛否ありますが、進学校ではよくあることです)。そうしたら、テスト前10日程度でワークを終わらせて、発展的な学習を追加できるように次回のテストでは計画を改める必要があるでしょう。定期テストはあくまでも中期的な学習の見直し材料であり、それは予備校などが主催する模試でも本来変わることのないところです。ですが、過度に成功を追い求めるあまり、1回でも(指導者の)意に沿わない点数を取ることが悪、みたいな風潮が散見されるのは残念でありません。願わくば失敗も成功もいずれもが学習する生徒に資するものになるよう、指導者はナビゲートしていけるのが望ましいですね。

高1・中1は今の学校で初めての定期試験です。よくわからないことだらけでしょうが、まずはこれだけはしなきゃな、と思うものを積み重ねていき、その上で次をどうするか考えればそれでいいのです。失敗も、成功も、今後に向けた材料でしかないのですから、3年後の自分の理想像に向けて、第一歩にしていただければ幸いです。2年・3年の人も科目担当が違えばテストは違うので、また新たな気持ちでこの1年のテスト始めをしていただければと思います。

最後に3月末に自宅からそう遠くない吉野まで車で走ってみてきた桜をお裾分けです。


受験結果報告と2021年度生徒募集

こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。いつも奈良の方から車を走らせてくるのですが、トンネルの手前で山の斜面に咲く桜に気づいてしまいました…。もう春ですし、なんならついに昼間に冷房を入れてアイスクリームを食べてしまうくらいの暑さですね。

さて、走行しているうちに2021年度の受験が終わりました。大学受験は国公立は医学部医学科をはじめとして6人、私立は関関同立が好調で20以上の合格をはじめ、たくさんの合格を頂きました。詳細は以下の通りです。新天地でこれからも自分の未来のために頑張ってください。また、高校受験も2名、公立、私立とも希望の学校に通うことになりました。2人はこれからの3年、さらに自分の未来を充実させるために頑張っていってくれればと願っています。

さて、旧い年度が過ぎれば新しい年度がやってきます。大学受験kawaiラボも御多分に洩れず、新年度生徒募集をいたします。お近く(でなくてもいいのですが)で大学受験に向けて、また、長期的展望で学べるところを、とお考えの方がいれば、どうぞ大学受験kawaiラボのご紹介をよろしくお願いいたします。

<大学受験kawaiラボ 募集要項>
中学生〜浪人生まで、大学受験を念頭に入れて勉強をしていきたい人が対象です。初回面談時に現状を知りたいので成績資料(学校成績・模試成績)はお持ち頂きますが、入塾テストはございません。ラボの方向性をご理解頂いた方すべてに門戸を開いております。

指導形式:集団個別指導と言われるものですが、要は個別対応です。

○得意
・大学受験をがっつりと頑張りたい
・高校数学/物理/化学/生物/国語/英語をしっかりとしていきたい
・中高一貫校で高校数学の4step、サクシードや青チャート、フォーカスゴールドをなんとかしたい
・たくさん授業を聞くよりも自分が解いて身につけたい

○不得意
・高校入試の内申点対策(難問をじっくり考えるのは得意ですが、中学の定期テスト傾向を掴んでいるわけではないので)
・短期スパンでのテストで結果が欲しい(対策で押し切るタイプの指導をしないので)
・授業らしい姿を求めている(自分ができるようになる、を主眼にしているのでたくさん喋る授業を求める人とは相性がよくない)

授業料:
高3・浪人:月55,000円(税込)
高1・2:月44,000円(税込)
中学生:月33,000円(税込)

諸経費:
入塾金:16,500円(税込、紹介の方は5,500円引き、兄弟姉妹の方は0となります。)
年間維持費:19,800円(税込、3月からで入塾月に応じて計算します)

長期休暇期間中の追加料金:
高3・浪人:夏季55,000円(税込)、冬季55,000円(税込、12月〜受験終了までの分です)
高1・2:夏季33,000円(税込)、冬季なし、春季:11,000円(税込)

これまでに掲載されていた金額を法制上総額表示にしたため、高くなったように見えますが、外税分を入れている形になっていますので、実際には変更はございません。ご検討いただいた方は

https://kawai-lab.co.jp/contact.html

よりお問い合わせいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


共通テストについての雑感など

こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。
弊教室では共通テストは第1日程での受験を終えました。いろいろありますが、この記事を公開する今日から近大があり、その前から私立医学部などの入試もあり、そして週明けからは関関同立の試験が続々と続くとなると、やはり第1日程が必然の選択でここまでやってまいりました。

国公立をメインに据えているメンバーの総合平均は74.7%(900点満点)で、これに各自の志望に合わせ、傾斜(今年は英語リーディングとリスニングが学校によって比率が違うのがとても面倒!)計算し、希望と現実のバランスを考えたり考えずに第1志望に突っ込んだり、各自の思うところで出願していきます。(大体決まってるけど)

理社は選択科目でバラけるので英数国の平均くらいは(商業的理由から)お示ししておきますと、

英語:147.4点(R/L = 1/1)
数学:164.1点(IA+IIB)
国語:148.5点

でした。リーディングは想定よりも多量の文章が出題されましたが、思ったよりは崩れることもなくでした。よって、これまでの英語の勉強のアプローチにもう少し速読の要素を入れておけば手堅くなるのかな、と思っています。一方でリスニングの方が苦戦しているので、もうちょっと聞くという要素は日常の学習に加えた方が良さそうです。

数学が思っている以上に試行テストの問題らしさがなく、共通テスト対策教材をやり込まずギリギリまで2次対策の数学をやっている方がスコアが伸びるのかな、という印象です。学校から大量の対策教材漬けにされた方が、本能的に形で解くクセがつくのかもしれません。最も読まされるような出題でも7割は維持するような経験さえ積んでおけばまずまずなのかと思います。

国語も予想に挙がっていた実用文ではなく、センターの延長線上に新しい要素を加えたと感じるような出題でした。国語は共通テストのみ、という人も多くなる中、真っ正直に文章に取り組むという姿勢で対応するよう、国語担当が働きかけてくれてきたのが効いていると考えています。

理科・社会についてもまだ改善点もあると思いますし、今後の出題の変動もあると思いますが、足元からしっかり固める、2次試験に使うならその対応をやっていくことで根本的に腕力を高めていく、というのが効果的ではないかと考えています。

共通テストを予測と対策で攻略していくというアプローチもありますが、このような2次試験勝負を見据えて、「共通テスト=予選を敗退しない程度」に根元の力を養う、大学受験kawaiラボは国公立志望にはそういうアプローチをしていき、2月25日まで見据えて取り組む塾であると思ってもらえるといいかと思います。


謹賀新年−2021年を迎えて

明けましておめでとうございます。大学受験kawaiラボの河井です。
世の中が大変なまま年を越してしまいました。卒業生と「近いうちにメシでも行こう」や「ダメンズ飲み会」が果たせないままになっているのが本当に心残りでありますが、もうちょっと落ち着けばちょっとずつ果たしていけるのではないかと心待ちにしている今日この頃です。

2020年冬の公募推薦では

・龍谷大学先端理工学部(3名)
・兵庫医療大学薬学部
・大阪大谷大学薬学部
・大阪産業大学デザイン工学部

の合格者が出ました。また、海外に挑戦する中でオレゴン州立大学に進学を決めた生徒もいます。この苦しい時世の中、よく頑張っているなと思います。

あと2週間もしないうちに共通テストがやってきます。大学受験kawaiラボからは15人が挑む予定です。大学受験kawaiラボでは共通テスト対策漬けにはあまりしておらず、読むこと、考えることを土台に2次試験対策と各自のバランスをとって取り組んでもらっています。読むことと考えることのバランスが取れておれば、土壇場で大きく出遅れることはないと考えていますので、着実に2月を視野に入れながらやっております。

その中で、徐々に次の受験学年でもある2年生も各々の目標に向かって動き始めていますし、今年から受け入れを始めた中3生で高校受験がある生徒は懸命の取り組みをしています。受験に際しては知識の漏れをなくすことや問題を読み解いた上で考え込む力の養成、それに伴うインプットからアウトプットへの転換といった様々な課題があり、そのためには我々が何を教えたかよりもしっかりと時間を使って取り組み、考え、頭を使っていけるようにすることが肝要です。その時間を取っていく、その時間を取れていけるように自分をトレーニングしていく、そういった時間を取ってもらうべく、少しでも早い動き出しをしていただければと思います。(宣伝込み)

受験生になるのはカレンダーがくれば学年としては受験生になりますが、受験生の行動ができるのは勉強に対する姿勢であったり方向性づけができていればこそです。そういったお時間を頂戴するべく、お早めのご検討をお願いしています。(宣伝もありますが、実の本音でもあります。)お話だけでもお伺いしますので、お気になられた方はcontactページからお問い合わせくださいませ。

大学受験kawaiラボcontactページ

それでは本年も大学受験kawaiラボを何卒、よろしくお願い申し上げます。

大学受験kawaiラボ 主宰 河井 昌裕


11月–公募推薦の月

こんにちは、大学受験kawaiラボの河井です。気がつけば早いものでもう11月。受験係の11月といえば公募推薦の月です。

公募推薦はどうも土地柄で違うらしく、AO寄りの推薦(国公立と関西でも関関同立の公募推薦はその色が強いですが)から、推薦という名の「早期入試」という方がしっくりくるようなタイプまで幅があります。関西の私立大は関関同立を除き、この早期入試的なタイプで併願も可能なところが多いです。そこで、共通テストを前にいわゆる滑り止めを確保したり、もちろん、ど本命の私立がある場合(医療系に多いのですが)はそこで進学先を決めにかかります。

今年も例に漏れず、いくらかの生徒が滑り止めの確保を考えて公募推薦を受験します。共通テストはメンタルの安定度が大きく影響するので、多くの場合、背水の陣よりも「大学生になれる安心感」の方がいい方に寄与することが多いですね。もちろん、個人差は大いにありますが。

今年は模試を大学のキャンパスで受験する機会が皆無で、高校の校内受験にほぼ限られてしまいました。そこで、安くはないのですが、大学の本キャンパスでの受験を例年よりもお勧めさせて頂いています。つまり、とかく大学の本キャンパスで本気のテストを受けてもらうことを提案しているわけです。そこで、入試の場の空気感を感じながら、その場での取り組みをしてもらいたいからですね。出願要件がうるさくない、かつ併願可の大学だからこそできることで、かつ、ご家庭のご理解あってのことです。

関西の大学の中で、他地域会場を設けているところもありますので、もしご興味がある方は調べてみてもいいかと思います。また、お気楽にご相談だけでもお寄せ頂いてもけっこうですので、ご相談はこちらのリンクよりどうぞ


共通テスト出願状況についての雑感

こんにちは、河井@大学受験kawaiラボです。暑い暑いと言っていたら急速に秋らしくなってきました(なのに暑い暑いと言っていますけど)ね。

さて、第1回となる共通テストの出願状況が発表されました。大方の予想通り、第1日程に固まってますね。

出願者数
1/16(土), 17(日)(第1日程)531,118人
1/30(土), 31(日)(第1日程)789人

私立医科大入試が早くも19日から始まること、関西圏の私立大入試でいえば武庫川女子大が24日から、近畿大は前期A日程が共通テスト第2日程完全被りの30日・31日、関西大学が2月1日から入試スタートとなること、共通テスト受験者の多くが2月25日の国公立2次試験を受験することとその準備を考えても、第1日程を選択する人が圧倒的多数であるでしょうし、受験を多少なりともわかる人間であればそのように指導するでしょう。そういった意味では僕は世間は正常に作用したと考えます。

受験指導として、第1日程を指示するのは…という意見もわかるのですが、畿央大学のように例年より1週間遅らせて28日から、という対応を全私立大学が表明しない限り、自由な選択=第1日程の選択しかあり得なかったでしょう。もしそのような対応を全私立大学がとったとしても、出願状況の偏りはさほど変わらないと思いますが。また、第1日程の途中集計が出てきて、得点状況から推察されるボーダーラインなどが見えながらの受験は極めて大きなプレッシャーになることからも、第2日程の選択はかなり躊躇されます。

今年の共通テストは
・第1回目で試行調査をもとに対策教材や模試が練られているが当たるとは限らない
・センター試験が平均正答率60%目安を作成するのに対し、共通テストは50%を目安に作成される(となっている。これこれをご参照ください。)
ということを考慮し、その上で戦術を立てないといけません(もうちょっとあれやこれや具体的に言及したいところですが、その辺はお問い合わせ頂いたご家庭の方に直接ご説明させていただきます。)。

こういう判断をもっと受験生主体にすべき、ということもよく言われますが、データ予測やはっきり言えば群集心理の予測、下手をすればヤマあてのようになってしまうことに受験生の時間を使わせ、本来次のステップに進むための勉強から遠ざけかねないことを僕はバカバカしいと考えています。正直に言って、些事であるこのような検証は周りの人間がすれば済むことです。受験生は本道から逸れるようなことは少なくとも大学受験kawaiラボにいるならしなくていいです。

本来やるべき勉強以外のところはこちらで引き受けながら、自分自身の本道を歩んでいける環境を大学受験kawaiラボでは作っていきたいと考えています。


さぁ9月だ

こんにちは、河井@大学受験kawaiラボです。残暑も厳しい中、いかがお過ごしでしょうか。

さて、世間は騒がしい中、いよいよ9月になりました。各学年とも、学校の進行としては遅れが見られるか、強引に進めて見た目は例年通りになっているか、そのいずれかの状況であるように思われます。いずれにせよ、やはり休校期間の負の影響は免れず苦戦を強いられたのがトリガーになったのだと思いますが、8月頃から大学受験kawaiラボにお声をかけて頂くことが増えました。ありがとうございます。今後とも、羽衣・高石から泉大津市、堺市、それ以外の少し遠くからも期待に応えられるよう、生徒たちが自分の道を歩むための学力を備えるような場を作って参りたいと思います。よろしくお願いいたします。

さて、9月。受験生にとっては後ろが見えてくる時期です。今年は前例のない事態の1年です。それならそれで非常のときの非常策を用いて然るべしだと思っています。各生徒が自分のための最善の手を尽くせるようにしたいと思います。ともすれば一般的には我が儘に聞こえるようなことを言うかもしれません。ただ、河井がそれを咎めず申し出ることを許す、ということはそういうことである、とご理解を頂いて相談に乗ってあげていただければ幸いです。

というのは、やはり休校期間の負債を取り戻すべく、学校としても強硬策をとっているなと感じる部分があります。課題で詰める、拘束してやらせる、など。今後どう出てくるかというところはありますが、本人たちの事情とマッチすればそれでよし、マッチしない場合はそれなりの手段を講じる必要がある、とご承知おき頂けるとありがたく思います。

浪人生で予備校併用している子たちも、対面授業停止、映像授業のみ、となった場合はkawaiラボでより多くを取り組めるように対処するつもりをしています。非受験学年含めて現役生もまた休校の足音がしても、学校開校時と同等以上の勉強を積んでもらえるよう、対応をしていきたいと思っています。

コロナウイルスが容易な敵ではないことはわかっておりますし、むしろ動いていくというのは純粋に感染リスクを伴います。ですが、大学受験kawaiラボはコロナウイルスのリスク以上に、生徒たちの学びが止まってしまうことの方により高いリスクを感じております。もちろん、オンラインで対応という手段は備えてはおりますが、人間の生の力、環境の力は本当に大きなものとなります。また、休校・自粛・ステイホーム・リモートは安全策としては有効度は認めますが、やはりストレスや閉塞感による負の要素は免れません。大学受験kawaiラボは生徒たちの未来への歩みという一点において、リスクの選択をいたします。(もちろん、ご希望の方には別途リモート対応致します。)何卒、ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

特に受験生にとって、ここまでの頑張りが昇華されて徐々に成果となってくる9月からの6ヶ月、ギリギリまで続く成長。これを促せる、自発的に生じさせるそういう場として在り続けること、それこそが大学受験kawaiラボの使命だと信じて邁進していきます。